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Vol.2 FWもキックを!JEKが目指す選手育成
ボールキャリア 3つのオプション
ラグビーの試合で、ボールを持つ選手がが選択できるプレーは大きく分けて3つあります:①ラン ②パス ③キック。ポジションに拘らず、この3つの選択肢を常に持ち、状況に応じて最適な判断を下せる選手を育成していくこと。それこそが、JEKの使命だと考えています。
ランとパスのオプションしかない選手は、ラインブレイクの後にパスコースが見つからないと、孤立してターンオーバーされるケースが多い。キックの選択があればプレーの幅が広がる。ポジションは関係ない。 #JEK @BenCurry98
— Japan Elite Kicking 🇯🇵 #JEK (@JekOfficial) January 22, 2025
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ラインアウトから流れるようなサインプレーでブレイク。ボールキャリアの選手は、サポートプレーヤーを探して周りを見ると、一瞬でボールを持ち替えて右足のアウトサイドでグラバーキック。それを見事に再獲得してトライまで。この一連の流れで注目すべきは、ボールを蹴った選手は7番のベン・カリー選手。FWの選手ながら、状況を見てラン・パス・キックのオプションの中から迷わずキックを選択。それが見事にトライになりました。
FW選手間でのショートパスでブレイク、トップスピードで走ったまま背後のスペースへロングキック。ポジションの垣根はない。 #JEK pic.twitter.com/RXrpao2pPD
— Japan Elite Kicking 🇯🇵 #JEK (@JekOfficial) December 29, 2024
FWもボールを蹴る時代
国内・国外問わず、高いレベルの試合では(印象的に)1試合で1-2回以上はFW選手のキックの機会があります。従来の「FWは蹴らない」という固定概念は古い考えです。FW選手にキックが求められる場面は確実に存在します。その具体例を挙げながら、その重要性を探っていきましょう。
1.ターンオーバー
一つ目は、ボールを奪ったターンオーバーの瞬間。ディフェンスが陣形を整える前に、背後のスペースへボールを蹴り込むのは非常に有効です。しかし、キックができるBKにボールを回している間に貴重なチャンスを失うことも多く見受けられます。全てのポジションの選手にキックスキルがあれば、ターンオーバーから一気にチャンスに変えることができます。
密集でのターンオーバーボールを、スクリューキックで50-22成功。FWのキックスキル! #JEK pic.twitter.com/6RgljxceLW
— Japan Elite Kicking 🇯🇵 #JEK (@JekOfficial) January 9, 2024
2.エッジプレーヤー
現代ラグビーでは、「FW=密集、BK=スペース」という概念は過去のものです。FW選手もアタックラインに入り、スペースを狙う役割を求められます。特に、エッジでプレーするFWがランやパスだけでなくキックも使いこなせれば、攻撃の幅が格段に広がります。パワフルな突進力だけでなく、パスやキックといった幅広いスキルを持つことで、高い戦術的価値を持つ選手になるのです。
ボールをつなぎ、スペースに走り込み、チップキックから再獲得してトライまで。これらが全てFWの選手。これからのFWはこのようなプレーが求められるということ。#JEK @teikyo_8 @g_leitch @AmatoFakatava
— Japan Elite Kicking 🇯🇵 #JEK (@JekOfficial) December 22, 2023
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3.ラインアウトオーバーボール
50-22ルールの登場により、自陣からコーナーへのロングキックは試合を大きく左右する武器になりました。ラインアウトのこぼれ球を拾い、ディフェンスが整う前に素早くキックを選択できるFWがいれば、試合の主導権を握るチャンスは格段に増えます。
ラインアウトのオーバーボールをいち早くコーナーへキック!50-22成功。FWの選手が蹴れるべき理由。 #JEK pic.twitter.com/D43EsvOsdO
— Japan Elite Kicking 🇯🇵 #JEK (@JekOfficial) September 24, 2023
キックを選択肢の一つに
今回紹介したシーン以外にも、キックで場面を好転させるチャンスは無数にあります。しかし、FWの選手に「必ずボールを蹴りましょう」と言いたいわけではありません。ランやパスと同様に、選択肢の一つとしてキックを持つことが重要なのです。状況に応じて最適な判断を下し、キックを選ばないという決断がランやパスでの活躍につながるのであれば、それもまた素晴らしいプレーです。全ての選手がキックオプションを持つ未来。それを実現するために、私たちJEKはこれからも全国でキックコーチングを続けていきます。