Well-beingを達成する、よい組織の仕組み「1日の終え方」「雑談」「信頼」〜GLOBIS知見録の学び【319】
「GLOBIS知見録」で学んだことを記録しています。自分がクラスや組織のマネージメントが必要になった時に振り返るためのものです。
ここでは研究者のウェルビーイングについて石川善樹さんが発表なさった内容をまとめています。
よい組織の仕組み(石川善樹氏)
よい組織の仕組みを考える時のキーポイント
「評価(1日の終え方)」「笑う(雑談)」「敬意(信頼)」
"VERY HAPPY PEOPLE"の研究
「とても」幸せな人々の共通点
収入や学歴の高さではなく「よい友達がいる」ということ
→役職や給料が高い(Well-doing)人が幸せなのではなく、
よい友達がいる状態が幸福感と関係している
よい組織の仕組みにはいろんな要素があるが、「1日の終え方」「雑談」「信頼」がしっかりとできている組織は、よい組織と言える
「1日の終え方」をうまく「評価」する組織
"To do"ではなく"To feel"を振り返る
仕事において達成できたことを評価するのは難しい
仕事はどこまでやっても終わりがないことが多い
→"To do"を振り返ってしまうと「できなかったこと」に目がいってしまう
「体験」と「評価」の違い
素晴らしい体験をしても、嫌な気持ちになってしまっては全ては台無し
それらの違いを理解して、体験からどんなことを感じたかを考える
「雑談」で笑っている組織
よく笑う組織はよい組織
笑いにつながる「雑談できる機会(場所やタイミング)」をどう設置するか
かつては「喫煙所」が立場や役職を超えていろんな雑談ができていた場所
→今の時代に合う「雑談」の場の設定が課題
「敬意」を持って接してもらっていると感じる組織
「信用」と「信頼」の違い
信用:理性的な判断(仕事面で多い?)
信頼:感情的な結びつき(親子関係に似ている「絆」のようなもの)
信仰:無条件に相手を信じる状態
→成績を上げるよい組織には「信頼」の文化がある
成果を残したできる人だけを褒めると「信用」の文化になる
スポーツにおける「信頼」の作り方
マンチェスターユナイテッドFCのアレックス・ファーガソン監督
「信頼の文化」の作り方(他のチームの監督はしていない)
→選手がゴールを決めた時、用具係のアルバート・モーガンを最初に祝福
「縁の下の力もち」への感謝の気持ちをチーム全体に示す態度
→調子が良い時程「縁の下の力もち」に目を向け、感謝の気持ちを伝える
「信頼」を生む3つのポイント
・仕事は順調ですか
日々の中で、学びや変化があるかどうかに目をむける
(給料や仕事内容だけでWell-beingは決まらない)
・志事は順調ですか
人生が前に向かっているか
(その人自身にある達成目標や自己実現につながっているか)
・私事は順調ですか
その人自身や家族は幸せか
(その人自身や家族の幸福感は、仕事のパフォーマンスに影響する)
→人間は「変化」を好む生き物(ずっと好成績でも飽きてしまう)
人々のWell-beingを高めるためにこういった視点でサポートや声掛けを