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オランダに暮らすパパ友に聞いてみた〜どうして「オランダの子どもたちが世界一幸せ」だと思う?【Aflevering.198】

 2週間前に学校のスポーツデイにボランティアで参加した際、待機中子どもたちを遊ばせている時に隣のクラスのパパと話した内容について記録しておきたいと思います。

保護者と子どもの接し方について

子どもに対する保護者の対応は非常に冷静です。子どもが興奮している時、大人もつられて同じように興奮したり、子どもの大声にかぶせて大声で何かを言うようなことはほとんど見られません。まずは子どもが落ち着いて話ができるように、大人が落ち着いた雰囲気でスキンシップをしながら接しているのが印象的です。

 私はかつて子どもが興奮状態にあると、それにつられて自分の不安や緊張度が高くなり、同じように焦ったり、きつく言ってしまっていました。
 しかし、オランダに暮らしてから周りの保護者の子どもの接し方を観察するうちに、自分も同じような接し方が少しずつできるようになってきました。

 子どもへの接し方は、私がオランダに来て学んだ重要なことの1つです。大人は常に冷静であろうとします。

「忙しさ」にも2種類ある

 私が話したパパ友は、「日本とオランダはどこが違うと思った?」と日本人としてオランダをどのように見ているのかに興味があるようでした。
 その時私が話したことは、「日本の子どもたちはたくさんのプレッシャーを大人からかけられる。習い事だったり、勉強だったりいろんなところで結果を求められる。また、放課後には塾というものがあって、わざわざ学校で勉強した後にまた勉強のための習い事に行く子もたくさんいるんだよ。」と伝えました。

 それを聞いたパパは、そもそも塾という概念が分からないようでした。
 続けてこう話してくれました。
 「オランダに暮らす子どもでも忙しい子は最近増えてきたね。でも、僕が思うに忙しいの種類が違うんだよ。こっちの子どもたちは『自分で選択』して習い事とかを決めている。誰かに忙しくされてるんじゃなくて、自分で決めてることだからプレッシャーには感じていないんじゃないかな。」

 確かに私も、自分で決めたことで忙しくなるのには苦痛は感じませんが、人から与えられたことで忙しくなるのとは心の受け取り方が違うなと思いました。

そもそも自分の国の子どもたちが「世界一幸せだ」と知らない人たち

 オランダに暮らす人たちと話すと、「なぜオランダを選んだの?」という質問は必ずされます。
 そんな時、最近私はこう答えています。
 「オランダは、ユニセフの報告だとここ3回連続で子どもが世界一幸せな国だと言われてるんだよ。それに比べて、日本の子どもたちの幸福度はかなり低いんだ。実際に僕は公立の高校で働いていてその通りだと思った。子どもたちは常に何かのプレッシャーにさらされている。でもその解決の糸口が全然見えなくて、日本の子どもたちが幸せになるためには何が必要なのかを、オランダで教育とか社会のシステムを学ぼうと思っていきたんだよ。もちろん個人事業主としてのビザが取りやすいとかそういった実用的な部分もあるけどね。」と話すと、決まってオランダをどう感じるかを聞いてくれます。

そもそも「オランダは子どもが世界一幸せな国」と聞いたこちらの人たちはどんなリアクションをするのでしょうか。

 私が決まって見るリアクションは、「そうなんだー」とか「知らなかった」「どうもそうらしいね」など、特に気にも留めていない様子ばかりです。
 もし逆の立場で、自分の国が何かに1位で選ばれたとしたら、「日本は◯◯で1位なんだよ。」と誇らしげに思うことでしょう、、、。笑
 この違いは一体何なのでしょうか?

比べないからこそ幸せがある?

 そこで私が思ったのは、「そもそも何でもかんでも比べないところに幸せがある」ということです。オランダに暮らす人々は、人と比べてどうこうという考えはほとんど持っていないように感じます。

 私は日本にいる時、常に他の誰かと比べて何かの達成感を得ていたように思います。クラスメイトは、仲間でもあるけれど同時に成績を争う相手でもありました。オランダの子たちはクラスメイトを頼れる仲間という認識が強いようで、うちの娘も自分が困った時は誰かが助けてくれるし、誰かが困っていたら助けるといつも話してくれます。

忙しさの中に「幸せ」はあるのか?

 「将来のためにやっておいた方が良い」とか「先のことを考えて今取り組んでおく」というのは、子どもにとっては苦痛でしかありません。
子どもたちは「今この瞬間」を一生懸命に生きています。だからこそ成功や失敗もするし、その喜びや悔しい思いをしながら学んでいきます。

 オランダの人たちは、「先にやっておいた方が良い」というのではなく、そうなった時にどうしようか上手に考えるところがあるように思います。とはいっても、放任ではなく感情のコントロールや他の子との関わり方など、おさえるところはしっかりとおさえているところがすごいなと感じるところです。
 「今のオランダの子どもたちは本当に自由だと思う。だから幸せなのかもしれないね。」と言っていたオランダに暮らすママもいました。

 「今この瞬間」を一生懸命生きている子たちに必要なのは、目の前のことに如何に熱中するか、そして保護者はその環境をどのように設定するのかだと思います。脳科学的にも、目の前に集中することで幸福度は増すと言われています。大人も同じですが、気持ちが現在から離れてしまうと心は結局不安が強くなるのです。

 オランダ生活にも少しずつ慣れつつある私ですが、今回改めてオランダに来て大切なことを学んだと思いました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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