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オランダの新年度〜あっという間の夏休み[450]
私が住んでいるオランダの地域では、今週から新年度がスタートしました。子どもが学校に行っている間、久しぶりに始めたランニングでビーチに行くと、学校や会社のメンバーがチームビルディングのためにいろんなところでアクティビティをしていました。この風景を見ると新しい何度が始まったと感じます。
私の子どもはグループ6(日本の小学校4年生)になり、学校生活が再び始まっています。今日は夏休みの振り返りと新年度の私個人の意気込みについてまとめておきたいと思います。
あっという間の6週間の夏休み
個人事業主の夏休み
オランダに来て私は個人事業主として働くようになりました。それまでの教育公務員としての働き方とは大きく異なり、自分で全ての仕事の管理をしなければいけません。学習教室の授業計画や教材準備、スケジュールの確定、事務的な処理など、自分の仕事にまつわるほとんど全ての業務を一人でこなしています。初めはその働き方が大変かと思っていたのですが、次第に自分で仕事のペースをコントロールできるようになり、夏休みの講座以外の部分は休みを設定して家族で旅行に出かけることができるようになりました。そもそも、ヨーロッパは夏休みはみんなバケーションとして過ごすので授業の需要がないということもありますが、仕事の裁量が全て自分にあるところは非常に便利なところだと思います。
もちろん職種によっては、バケーションの期間がピークになることもあると思います。私の場合は、子どもたちの学校のスケジュールと連動するので子どもたちが休みの時は自分も休みという感じなので、そこはありがたいです。
6週間を振り返る
私が小学生の時は、とにかく夏休みが長く感じました。学校から宿題が出され、プール開きの日は友達と学校のプールに行ったり、地元の夏祭りや花火大会(夏のイベントは楽しかったです)、お盆には親戚の家に行き、それ以外は家でダラダラという感じでした。中高生になると部活などでほとんど学校に行っていました。
ヨーロッパでは日本のような部活動はないので、夏休みなどは完全に学校から切り離されます。これは子どもたちにとっても、学校の先生にとっても大切なことだと思います。夏休みの間は、日ごろできないことをすることで、学校生活にもメリハリが生まれるのは間違いないでしょう。
私の子どもの6週間をふり返ってみたいと思います。
・1週目:遊園地に行くキャンプに1週間参加
・2週目:オランダ在住の日本人家族に会ったり、近所の友達と遊んだり、近くの公園で家族でテニスをするなど、のんびりした1週間
・3〜4週目:家族旅行(ドイツ、オーストリア、フランス)
・5週目:日本人家族と会う、アルゼンチン料理を食べる(笑)
・6週目:3日間のテニスキャンプ、友達とお泊まり
今振り返ってみてもあっという間の夏休みでした。私は溜まっていた振替授業を消化したり、本を読んだり家族でテニスをしたり、日頃の過密なスケジュールから解放され、「今日は何をしようかな?」と考えながらのんびりと過ごしてリフレッシュできました。
仲の良かった家族との別れと新しい出会い
海外生活をしていると、出会いと別れがたくさんあります。私たちが移住してきた時ぐらいに一緒に来た家族も、新しい居住地へ移った家族もあれば、日本へ本帰国した家族もいました。
子どもたちにとっては辛い別れもありますが、親としてできることは、子どもたちの「お別れ」をきちんとさせてあげることです。著書『サードカルチャーキッズ』にも書かれていることなのですが、子どもが悲しむからと言って直前まで何も伝えないようなことは避けるべきで、きちんと「悲しむ」「悲しみと向き合う」「仲の良かったお友達との時間を楽しむ」という儀式が必要になるそうです。
著書にそう書かれていたこともありますが、私たちが移住当初から仲良くしていた家族が日本に帰ることになり、「また日本で会おうね!元気でね!」と言いながら会って話して遊んで、最後は空港まで見送りに行きました。私の子どもも仲良しのお友達との別れはかなり悲しかったようで、夜にベッドで泣いていたそうですが、きちんと見送りをすることで引きずることなく心の整理がある程度できているようです。
まだこちらにいる3年ぐらい付き合いがある仲良しの日本人家族や、新しく夏休みに知り合った子どもの年齢がとても近いご家族もいて、そういった出会いと別れを家族共々経験しています。その中で子ども自身の人間関係の経験が蓄積され、心が強くなっていくのかもしれません。
ワンオペで言語とメンタルを鍛える!(笑)
これは夏休み明けの私個人の気持ちです。言語が苦手な私は語学が得意な妻がいるとどうしても甘えてしまいます。
オランダ生活4年を通して、少しはオープンな気持ちを持つことができるようになっていますが、まだまだ日本語以外でコミュニケーションをとることに躊躇してしまっている自分がいます。そんな私も妻が1週間出張でいない時は、一人で全てをこなさなければいけません。
仕事のスケジュールも調整し、家事などは子どもの年齢も落ち着いてきたので特に問題はありませんが、とにかく放課後のプレイデート、誕生日パーティや習い事の送迎も私が全て担うので、必然的に発生してくる英語やオランダ語のコミュニケーションの機会が私を鍛えてくれます。笑
先日も、公園で子どものクラスメイトが祖父の方と一緒に来られていて、そこで挨拶をしました。彼はウクライナから来ていて、英語はほとんど話すことができずコミュニケーションをとる手段がありませんでした。しかし、彼はとても穏やかで優しく、ほぼウクライナ語で色々話してくれました。どうやら彼は、ロシアとの国境付近に住んでいるため、家の近くが爆撃されたということを教えてくれました。しかし、それ以外のことは正直ほとんどわからない、こちらの伝えたいことも伝わっていない、、、どうしても伝えておきたいことはスマホの翻訳機能を使ったり、ジェスチャーを使ってコミュニケーションをしました。
遅ればせながら、伝わらないけれど、共通言語がなくても人はつながることができることを学びました。いつもオランダ語も英語も中途半端で、それを改善できない自分を受け入れることができていない部分があったのですが、そもそものコミュニケーションを楽しめば良いのでは?と考えられるようになってきた気がします。
私はいつも拙い自分の言葉が申し訳ないと考えてしまっていたのですが、自分がコミュニケーションを取らないといけない立場になるとなりふり構っていられません。笑
メッセージ1つ送るにしても、「こんな表現をすると失礼なのかな、、、違う意味で取られてしまわないかな」とついつい考えてしまうのですが、自分が他の保護者とやりとりせざるを得ない場合は、最大限配慮できたらそこから次に進まなければならない状況になっています。それが今の私を鍛えてくれている気がします。笑
相手の言っていることが分からない時がある、自分の言いたいことを伝えられないという経験はまだまだあるのですが、そもそも人と話すことが楽しいということを忘れてしまっていたように思います。自分の心地よい環境だけだと自分の価値観が狭くなってしまったり、認識できていない世界がどんどん広くなってしまうかもしれません。
先日、仲良くしてもらっている日本人の方から「自分の好きなこともしくは自分のできるレベルからでも良いから始めてみては」というアドバイスをいただき、自分も何とか自分の殻を破りたいなと思っています。オランダ語も英語も全然できない訳ではないが、できるわけでもないという状態を打破するために、このワンオペ期間を使って自分のメンタルを整理したいと思います。
子どもたちの言語をサポートするのであれば、自分も言語にチャレンジする気持ちを忘れないようにとまた思い始めました。せっかく久しぶりにやってみようかなと思えるようになったので、また新しいアクションを起こしていきたいと思います。