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MINI乗り→カングー乗りへ

初めて買ったクルマは1995年式のローバーミニクーパー1.3iだった。

就職したて、一人暮らししたてで全然金がなかった。でも、クルマがないと生活し辛く、最初は中古車や軽自動車を検討した。が、思ったより気に入るクルマがない。「なんでもいいじゃん、最初なんだから」「新入職員には贅沢」なんて言われながら、結局一番好きなクルマを買うことにした。納得しない中途半端な高い買い物は結局後悔しそうだったからだ。(この考え方が正しいという確信は、その後のログハウス購入で決定的になる)

当時はまだ「ローバー」というディーラーがあったので、そこまで友達に借りた原付で走った。

「ミニがほしい」。
最初から目的は明確なので、他のローバー車には眼もくれず商談。結局4年ローンという、新社会人にはちょっと大きな、でも4年は仕事辞められないからちょうどいいか、と変な納得ができる人生初の商談をその場で決めた。

それからのミニとの生活は、控えめに言っても最高だった。
雑誌「MINIフリーク」を定期購読し、知識を増やす。そして、ボーナスの度に部品を替えた。
休みが取れればミニで一人旅。テントとシュラフとワンバーナーはいつも積んであった。あ、修理工具セットも。噂通りちょくちょく壊れたが(新車で買ったのに!)全く苦にならなかった。
むしろ、完璧なものはないという当たり前の世の中の事実を実感できた。そう、世の中に「メンテナンスフリー」なんてものは存在しない。モノも、コトも。

最初は見た目の可愛さで気に入っていた。まだ自分の車なんて夢にも思わない大学生のときに、すでにMINIの写真集を買ってイラスト描いてたくらいだ。
でも、それ以上に走らせる面白さに参った。重いステアリング、非力なエンジン。それを思いどおりに動かす楽しさと言ったら!当時の軽規格よりうんと小さいボディもステキだった。
外から眺めるのも好きだったが、運転席にいるのも好き。よく車中泊したし、わざわざ景色のいい公園まで走って、車中で読書したり。とにかく最高の相棒だった。

しかし、自分の生活が変わるに連れて、だんだんミニとの関係が変わってきた。結婚して、転職して、子どもが生まれて。自分のライフステージとミニが合わなくなり、そこで思い切って手放した。奥さんのヴィッツと比べて、どちらが子どもを乗せて安心か、と考えたときに答えは決まった。

イヤになって手放したわけではないので、幸せな思い出を持ったまま(未練たらたらとも言う)時は流れた。

3人目の子どもが生まれたとき、次のステージに立った。もうヴィッツじゃダメだ。子どもが3人余裕で乗れて、マニュアルミッションで、できれば楽しくなるような・・・完璧じゃなくていい、家族の一員になれるようなクルマ・・・。

で、カングーとなった。詳細は以下。

たぶん、独身のときのミニ乗りが家族を持ってカングー乗りになってるパターンは多いと思う。(非常に主観的な思い込みです)イギリスとフランスの差はあれど、共通項が多い。

まず、走ってて楽しいこと。これが一番重要。昔、「ミニに乗ってる人は笑顔」というエッセイを読んだんだけど、カングーも同じ。なんだか楽しそうに乗ってる人が多い。
マニュアルミッションが多いのもポイントだ。マニュアル至上主義ではないけど、やっぱり操作する楽しさがある。
ボディカラーが潤沢なのもそう。メーカー設定のカラーがそもそも多い。限定車が多いのも似てる。どうしても気に入らなきゃ塗り直せばいいという発想になるクルマはそんなにない。そして実際に全塗装する人が数多く存在する。
専門店も多い。昔はいわゆる「ミニ屋」がたくさんあり、暇になると通ってちょこちょこ部品買ったりしてた。カングーも、たくさんではないが専門店がある。似てる。
イベントが多いのも似てるね。
ミニは「ジャパンMINIディ」が毎年開かれてた。(行ってました)
カングーも「カングージャンボリー」がある。(行ってました)

さてさて。話は変わりつい最近。
カングー2最終限定車が出た。
マニュアルミッションでディーゼル!
うわ、これ欲しい!と、すぐに飛び付いて予約。ラッキーなことに購入できました!

普通は今の十年落ちカングーを乗り換えるんだけど・・・結局、軽自動車を新カングーに。結果、家には二台のカングーが並んでます。ちょっとおかしな人みたい。

でも昔、ミニ二台持ってる家あったなー。MkⅠとインジェクション二台とか。あれと同じだ。

しばらくはカングー二台の幸せな生活がつづきそうです。

今でもMINI見ると振り返ってしまいますが。

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