過去のユーザーリサーチを掘り起こしてみた
はじめまして。株式会社丸井で「マルイの出店サービスOMEMIE(おめみえ)」のサイト制作を担当しています、西澤と申します。
昨年まではUIデザインや開発メインで担当していたのですが、今年からプロダクトマネージャー(PdM)にも挑戦しています。
チームメンバーからお声かけいただき、今回初めて記事を執筆しました。どうぞよろしくお願いいたします★
この記事は、丸井グループ・marui unite ・Mutureの有志メンバーによるアドベントカレンダーに参加しています。
突然ですが、過去のユーザーリサーチ、そのまま眠っていませんか?
リサーチ実施直後は課題を整理して施策を実行して・・などできているかと思います。
しかし、その後リサーチ内容を振り返る機会はほとんどないのではないでしょうか?
私はそうでした。会話の中で「そういえば去年のリサーチでもこんな声ありましたね~」とか出たりはするけれど、そのくらいの存在感。
今回は私たちのチームが、過去のリサーチを掘り起こして振り返ってみたらこんな気づきがあったよ!という学びをお伝えします。
OMEMIEとは
私が担当しているプロダクトについて、かんたんにご紹介します。
OMEMIEは、全国にあるマルイ・モディの出店スペース探しから契約までオンラインで完結できる、丸井の出店サービスです。
今まで開示されていなかった空き区画の賃料や設備情報をサイトに公開し、誰でもかんたんにリアル店舗への出店にチャレンジできる未来を目指しています。
ユーザー目線を大事に、日々プロダクト改善に取り組んでいます!
なぜ過去のリサーチを振り返ろうとしたのか?
端的にいうと、ユーザーの課題を見つけて今後の方向性や取り組む施策に反映させたかったからです。
発端は10月。チームで半期で取り組む内容を策定する際に、ユーザーの課題は何なのか?をはっきり定義できない状況でした。
ユーザーをより理解するためにインタビューをしたいと考えるも、実際にリサーチを実施するには設計にも時間がかかるし・・
そんなときに「以前行ったリサーチからも得られる情報があるのでは?一度みんなで見返してみませんか?」とチームメンバーが投げかけてくれたことがきっかけです。
リサーチ振り返りの手順
1. 議事録から分かる事実を抽出
ユーザーの発言から分かる事実のみを付箋で書き出します。
このとき、主観を入れずにあくまでユーザーの言っていた情報をピックアップすることが大事です。
2. ジャーニーマップを作成
同じような行動をしているユーザーはグループ化してジャーニーを作成。
特に感情の動きに注目してみると、ユーザーの行動が見えてきます。
3. 自分たちが価値を提供できそうな課題を洗い出し
ジャーニーを見るとユーザーの負はたくさんありそう・・
その中でも自分たちのプロダクトが介入できそうな領域、価値を提供できそうな課題を見つけます。
4. ユーザーの課題を整理
3で洗い出した課題の中から、特にユーザーにとって大きな課題をピックアップ。「出来事」「心の声」「得たい期待(仮説)」の枠で整理して、ユーザーの課題を言語化します。
・・・
これ以降は課題テーマ策定に向けて、ビジネスインパクト、優先度、施策案出しなどを行っていきました。
振り返ってよかったこと
生の声からも新しい気づき・学びがあり解像度が上がった!
これまでただのデータだったユーザーが人間の形を持ち出してきた!
さらに知りたいこと・深掘りしたいことが明確になった!
など様々な学びがあり、丁寧に振り返ってよかったなと感じています。
そして時間をかけて振り返ったからこそ、この学びを次の方針決めに活用していくことが重要だと実感しました。
まとめ
ユーザーの生の声は貴重!過去のリサーチは一回まとめたら終わりではなく、時間が経ってから振り返ることでも新しい学びがある
振り返ることは目的ではなく、大事なのは何をしたいか。悩んだときの一つの手段として過去リサーチを振り返るのもおすすめ
今のプロダクトは当時の改善が反映されている状態だから、過去のリサーチは参考にならないのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん既に解決されている課題もあるかと思いますが、ユーザーの行動や課題を100%理解するのは難しいです。だからこそ、貴重なユーザーの声はどんどん活用しよう!というのが今回お伝えしたかった内容です。
まだまだ私自身も勉強中ですが、これからもプロダクト改善を進めていきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました!