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俺と師匠の情熱seitai life 2

さぁどうするか...。
東京に行くのか行かないのか。

ファンレターのつもりで書いたFacebookへのメッセージから急展開で憧れの先生とメールで色々相談できるようになっていた。
施術のテクニックやずっと悩んでいたクライアントとの距離感、先生がかけてるメガネのブランド、ローリングストーンズの名盤まで教えていただいた。

そんなやりとりを重ねているうちに先生の言葉はいつも優しく、時に厳しく、面白く、くだらない冗談まで。

会ったことないのに兄貴みたいに思えて
『ヨシナリ』って呼んで下さい!と言った。
Vシネマ系の舎弟的な意味合いだった。

俺には兄弟がいない。今思えば、年上の兄貴が欲しかったのかもしれない。
それだけでも充分すぎるほど、充実した日々だった。
決心する時が来る!プライドを捨てて勇気をくれた言葉があった。

「ヨシナリは知らないということを知っている」

「今年は僕の所に沢山来て、僕に時間を預けてみないか? 施術の改造というか人生の改造を手伝いたいと思っている。」

「若いんだからまだまだ遅くない、年とってからの苦労は地獄だぞ。」

男だったらこんなこと言ってもらえて答えないわけがない!
Vシネマだったらアニキを裏切ってビミョーに終わるただのクズやろうになっちまう!

嫁さんにまたまた頭を下げる。セミナー料金とザックリとした交通費などを伝える。
うーーん、といいながら携帯をイジる嫁、緊張が走る。無理かもしれない...

東京まで高速バスなら2000円でいけるよ!          更にクーポン使ったら1000円でいける‼︎
ジャパネットかっ‼︎  こんなに熱く話す嫁さんは初めてみたかもしれない、ハハハハハ(^^)
2人で久しぶりに顔を合わせていい感じで笑った。おぉ神よ、俺の女神は少しケチだったw

毎日あれだけDVD観てればねと、とりあえず嫁との交渉は2分で終わった。まるで子供のおもちゃのおねだりを完結させるかのように。

さぁ行くぜ!20年ぶりの東京!

俺がセミナーでは1番上手いに決まってる!
こんなにDVD観たんだぞ!!
クライアントにも片っ端から取り入れて満足度も上がってる!
Facebookにも汚い言葉でわざと煽りたてて吠えまくってやった!

いざ、あの大嫌いな東京へと。

4列シートの深夜の高速バスでさっそく運転手と軽くもめて、久しぶりに自分のズレを知るが余裕で我慢できた。降ろされちゃ困る、なんせ1000円だからなw

待ってろ東京...。

俺のあたま、イヤホンの中からはフラワーカンパニーズの深夜高速が鳴り響く。

つづく


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