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詩まとめ

5
今までにあげた詩です。
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#詩のようなもの

朝 起きる

一階へ降りて 様子を窺う

母は 昨日と 変わりなかった

黒い砂塵が姿を覆い

顔が見えない 手足が見えない どこも見えない

しかし いつものようにふるまう

朝食を準備している

自分の姿にも気づかず

 

 

今日は早いのね

声をかけられた

どう返答したものか わからず黙る

食べないの

声をかけられている

そんなもの 食べられたものではない

皿の上には 黒い砂

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2つがあった

2つは1つと1つになり 憎しみを以て対立した

乙は憎まれ 甲は憎んだ

憎み憎まれの末 乙は火となった

乙は手あたりしだいに焼き尽くし 甲を滅ぼそうとした

その企ては しかし うまくはいかず

他の因果で 甲は消えた

火となった乙は しかし 存在をつづけた

彼は 甲の子供たちを ねらうことにした

時は流れ 子供たちは 沢山となった

いまだ憎しみはおさまらぬ

リビング

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