また訪れたい渓谷【涼のとりかた】
夏本番の8月。
暑くなればなるほど、涼しさが恋しくなる。
「どんな涼のとりかたが好き?」
と問われたら、心が求めるのは山と川。
そして、大学時代によく遊びにいった場所を思い出す。
熊本市内の大学に通い、そこで恋愛もしていた頃。
一時間ちょっとのドライブで行けた『菊池渓谷』に、よく遊びに行っていた。
ドライブの時間も、菊池渓谷で過ごす涼しい時間も好きだったから。
車に乗るのはいつも4人。
運転席と助手席に男が2人。後部座席にその彼女たち2人。
仲の良い友人同士で、うまいこと男女がこじれることなく付き合っていた。
お互いに結婚し、友人夫婦は今は東京に住んでいる。
菊池渓谷でどんなことをしていたかは、はっきりと覚えていない。
最後に行ったのがいつだったのかのも、思い出せないくらい。
それくらい、何でもないことを話しながら、涼しい山道を歩き、冷たい水に触れていたんだと思う。
緑の葉、茶色の土、水しぶきを交えて流れる水。
水が流れる音を聞きながら歩き、沢に下りてひんやりとした岩に腰かける。
楽しくて心地よかったという感覚だけが、ずっと残っている。
こうやって思い出そうとすると、また行きたくなってくる。
菊池渓谷も、あの熊本地震では大きな被害を受けた。
公式サイトに書かれている短い文章だけでも、胸が苦しくなる。
※菊池渓谷公式ページ|菊池渓谷復興寄付金のお願い
復興は進み、今はまた渓谷の自然を楽しめるようになっている。
公式サイトにあるコメント欄には、訪れた人、訪れようと思っている人からの書き込みがあり、一つひとつに丁寧に回答されている管理人のコメントにも、この場所への愛情を感じる。
みんなで守っていこうというその気持ちと一緒に、子どもたちへも残していきたい。
また行きたくなってきた。
公式サイトの写真だけでも、涼を感じられる。
◇
毎週、週替わりのテーマに対してメンバーが日替わりでそれぞれの思いを書き綴る『書くンジャーズ』。
今週のテーマは、【 涼のとりかた 】でした。
お盆に帰省するときに菊池渓谷に立ち寄ろうかと考えているのは、土曜日担当の吉村伊織(よしむらいおり)です。
今週も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
他のメンバーはどんな涼のとりかたをしているのか、ぜひのぞいてみてくださいね。
それではまた、お会いしましょう。