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帰省の意味を考えてみた【私の正月三が日】
正月、お盆、ゴールデンウイーク。
休みが長く続くとき、実家と離れて暮らしていると頭をよぎることがあります。
『子どもを連れて、里帰り。』
田舎でのんびり過ごすとか、孫の顔を見せるとか、お墓参りとか。
楽しみな人もいれば、そうでない人もいるものです。
時期は去年の5月。
たまたま見たネットニュースで気になる記事がありました。
テーマは『帰省ブルー』。
その時見た記事はもう古くなって消されていましたが、
「夫の実家に行くと、義理の両親が子育てのことに口出し・ダメ出しをしてくる」
「夫が義母の意見に賛同して、私の居場所がない」
「考えただけで気が重くなる」
などの妻の気持ちが書かれていて、
帰省ブルーの根本解決は、帰省しないこと
とまとめられていました。
すごく引っ掛かりました。
人間同士だからすんなりいかないことも当然で、義理の両親との関係でも悩みは生まれるもの。
苦労してでも、義理の両親と理解し合えるようになるためにどうしたらいいかを考えていかないと、どんどん孤立して苦しくなるのに・・・と。
僕の考えは理想論だなと、自分でも思います。
でも、それ以上に危機感を感じているんです。
ここ数年、小学校のことや地域の活動を見てきて、何となく世の中の風潮に「我が家(自分と子)がよければそれでOK」という雰囲気を感じています。
遊びの場も、学習の場も、ちょっと出かけていけば便利なものは何でもそろってる。
大変なこと、手間がかかることは無理にやらなくて、やめてしまえばいい。
・・・みたいな感じで。
もちろん、僕がそんな見方で見ているのも大きな要因でしょう。
でも、そもそも、「親だけで子育てできている」と感じる方が危険だと思うんです。
親の価値観の中だけに子どもを閉じ込めてしまうように思うし、親子関係の中だけでは、子どもに必要なものが満たされないと、強く感じています。
子どもには、複数世代の多くの大人の関りが必要です。
困った時に助けてもらえる存在にもなり得るし、子どもにとって精神的な逃げ場にもなるので。
特に、子どもにとっての祖父母(僕たちの親)は、とても心強くて安心できる存在です。
そのつながりをこちらから切ってしまうのは、子どもに必要なものを親が奪っているように感じました。
僕たちと親の関係がたとえ良好でなかったとしても、祖父母と孫の関係はまた別の話。
そして、その関係は、僕たちが切ってしまったら、子どもたちからつながりを作ることはとても難しいはず。
帰省ブルーの記事を読みながら、「夫と子どもだけで帰省する」のは、いい案だと思いました。
気持ちの負担を減らして、子どもと祖父母の関係をつなぎとめられるので。
また、根本的解決を語るなら、「帰省をしない」よりも「夫が妻の相談相手・両親との交渉役になる」の方がより重要です。
今年の正月三が日は、1日に僕の実家、2日に妻の実家に帰省しました。
長男が中学3年で、もうすぐ高校生。
いつまでも一緒に帰省してくれません。
帰省して祖父母と孫のつながりを作っておける期間は、意外と短い。
そんなことを考えながら過ごしました。
◇
毎週、週替わりのテーマに対してメンバーが日替わりでそれぞれの思いを書き綴る『書くンジャーズ』。
今週のテーマは、【 私の正月三が日 】でした。
親以外の大人とのつながりを子どもたちに残していかなければと感じているのは、土曜日担当の吉村伊織(よしむらいおり)です。
今週も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
書くンジャーズメンバーの正月三が日も、ぜひ読んでくださいね。
それではまた、お会いしましょう。
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