59 未来への価値観を占う

これから先の社会がどうなっていくかを焦りはせず、虎視眈々と注視しています。
それは、怖いもの見たさでもなんでもなく、慎重さゆえにです。
未来がどうなっていくかは正確には誰にもわかりません。
そして、興味のない人も一定数いるでしょう。
過去に興味のない人はもっと多いかもしれない。


ただ、私たちがどこから来て、今後どこに向かっていくのかは知っておいた方が生きやすいと思いませんか。
もちろん、確実な未来予測なんてものは存在しませんが、姿勢として未来を知り、備える態度は大切なのかと思います。


起こってから慌てて動いても、時すでに遅しということもあります。
一定の周期のもとに起こるべくして起こったのだとしたら、後悔してしまうでしょう。
地震もいつ来るのかは分かりません。
しかし、ここ30年でやってくると言われています。
もちろん、自分が何をしている状況でやって来るのかで対応は変わります。
ただし、自分の中でいつかはやってくるものだと覚悟しておく必要があると思うのです。


いつ起こるのかをピタリと当てることは困難であっても、大きなメインストリームを知ろうとし、それが見えていることで次のとるべき行動を確信を持って選択できるのではないでしょうか。


たとえば、未来において基盤になっていくであろう価値観の一つが持続可能だと思います。
人口動態に着目すると、日本は少子高齢化が進行していくことは皆さん、ご存知です。
そして、人口ボーナスという考え方によると、経済成長も鈍化していくことが予想されます。
人口ボーナスとは働き盛りの生産年齢人口の割合が経済成長を後押しするという考え方です。
この考え方でいくと、日本だけでなく実は東アジア全体がこれから急速に高齢化していくことが見込まれています。
経済もそれに伴う形になって行くはずです。
そして、世界的に見てもこれは21世紀の大きな流れの一つとなっていくでしょう。

だとすると、日本の打ち手は世界が注目しており、ここにイニシアティブがあるのではないでしょうか。
できれば、若者と高齢者が学び合えるような社会が良いのではないでしょうか。
これから若者の方が少数派になっていくことが見込まれる中、高齢者や障害を持っている方など、誰一人も取り残さず、みんなで社会を継続させていくというようなスタンスが求められていくのではないでしょうか。


そのような成長のあり方を知ることで、何かを犠牲に発展第一主義で来た今までの経済のあり方を見直すこともできます。
もちろん、発展が人々を幸福にする側面は確かにあります。
それでも、利潤を最大化することだけが善とは言い切れなくなってきているのではないでしょうか。
地球温暖化問題など、資源が限られていることは誰の目にも明らかです。


ここでは、人口動態に着目しましたが、別に自動車が好きならば自動車でいいと思います。
自分がこよなく愛する産業や趣味、それがこれからどうなっていくのかを考えてみるだけで、未来が少しずつ見えてきます。
未来を見てみようとする姿勢が大切です。
その姿勢はほんの少しだけ、未来に不安をもたらし、希望を持たせます。
そして、希望を持って良き未来にしていこうと考えることもできるでしょう。

未来へのメインストリームを知って生きていくことで自分の人生を良くする選択肢を持つことができると思うのです。

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