
182 重点を決めて使う
知識や技術は道具だと捉えることができる。
要は、自分の目的に合わせて使いこなすことが重要である。
たくさんの知識・技能を持っていても、使わずに増やすことばかりしていると成果は生まれない。
知識・技能は自分の思考を規定しており、人とコミュニケーションをとる時には無意識レベルで、自分の考え方は滲み出る。
そして、時に優れた判断を下し、高いパフォーマンスを発揮する場面もあるため、仕事ができる人とみなされることもある。
しかし、努力したものが自然と外に出てくるのを待つよりも、積極的に自分からスキルを活用してアウトプットするトレーニングをした方が良いのではないだろうか。
たとえば、自分の仕事に蓄えてきた知識やスキルを総動員して、新しい成果物を生み出す。
あるいは、スキルについての解説動画をアップして、公開してみる。
公開まで行かなくても、非公開設定で自分で見るだけでも、意外な発見が多くあるだろう。
とにかく、スキルは活用することが重要であり、平板にお道具箱に綺麗に並べ、眠らせといてはならない。
獲得した知識や技術を眺めるだけでは、第一線からリタイアした人の過去の栄光の語りと同様、生産性はなきに等しい。
そして、これから発信すると同時に、必要な技術を主体的に獲得することにも迫られるだろう。
もちろん、多くのことに毎日触れて錆びないように、トレーニングを継続する姿勢も重要である。
しかし、同時にトレーニングの配分を調整する能力も重要になる。
たとえば、今日はプログラミングをやり込み、明日は英語を集中的に取り組み、他は軽くで済ませるなどである。
一定の水準にまで到達して軌道に乗れば、次のハードルまでは自動で進むかのように楽に進めるはずだ。
逆に、どの種類のトレーニングに自分は時間とエネルギーを投下していくべきなのかを真剣に考える。
このようにして、知識・技術を使いながら、獲得もしていく。
トレーニングにはメリハリをつけて、今どこを攻めるべきなのかに知恵を使おう。
一つ一つのスキルに成果が出始めたとき、スキルが互いに繋がり出し、爆発力を発揮して成長を加速させていく。