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188 1番の活用力とは?

ペーパーテストと仕事は違う。
テストのように頭の中でできた答えを机上の紙面に書き込めばいい作業とは異なり、目の前の違う考えの持ち主に自分の考えを納得してもらい、協力してもらうことは暗記力だけでは解決できない部分が決定的にあると言える。
そもそも、人は論理で動くとは限らず、感情や文化など個別に考慮しなければならない要素が影響してくる。
その計算もしつつ、いかに自分の主張を明確に伝えるのかという部分はコミュニケーション力や創造力といった要素も含まれる。
しかし、このような社会を進展させ、多くの人に影響を与え得る能力をペーパーテストで測定するのは難しい。


知識の定着を図るためには、人に教えることが最も効果的だと言われる。
様々な立場にある人に共通の理解を持ってもらうためには、明確なわかりやすさを伴った話を、澱みなくできる必要があるだろう。
人と関わることで、知識の理解度や定着度を問われることになる。
誰かのために使う知識は実際はそんなに量が要求されなかったり、知っておくべきポイントが別のところにあるなんてことがザラにある。
そして、使い込むほどに知識は洗練され、面白みや応用性を発揮する。
つまり、活用のベスト・オブ・ベストはやはり仕事であり、知識やスキルを人のために役立てることではないだろうか。
もちろん、この作業はただ理解し、覚えることとは違い、必死で考えたり、プレッシャーの下に置かれることもあるため、決して楽しいことばかりではない。
それどころか、ある時は自分の不甲斐なさに落胆したり、自転車操業のような余裕のない忙しさに襲われることが続くこともあるだろう。
しかし、そうして突きつけられた現実の壁こそが実は自分の身勝手な理解を修正してくれ、自分の真の実力を引き出すものであったりする。
そして、それでもなお、扉を叩き続けるバイタリティこそが重要となるだろう。


実際に、人の役に立つレベルまでに知識を使い込み、さらに知識の奥の世界に踏み込むには、勇気や覚悟、粘りといったものが要求される。
しかし、一度どの領域に踏み込めば、客観性のみが漂い、無味乾燥の汎用性のない内容ではなく、ケースバイケースで柔軟に変化させる内容の重要性に気付くだろう。

たえず人と関わり、活用に迫られる中で生活を変え、人に響く知識を培っていく。
そんな知識・スキルを求めていくべきではないだろうか。
ぜひ、活用のためにもう一歩踏み込み、人に見せて役立ててもらえるようなものに磨き込みたい。

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