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2022年4月1日(金) 十年一昔

 大学を出て仕事を始めてから丸10年が経ち、今日から11年目となった(2012年は4月1日が日曜日だったので、勤務が始まったのは4月2日だったが)。6年目に入るタイミングで転職しているので10年の実感は薄いが、指折り数えてみるとやはりしみじみとしてしまう。

 前職も現職も比較的古い雰囲気の会社で、「結婚してこそ一人前」的な価値観がなんとなく共有されている。この10年、折に触れてその価値観の存在を実感させられてきた。当然、自分の性的指向を告白できる様子でもないので(仮にできたとしても自分がするかどうかは別問題)、「30代独身。パートナーがいるという話も聞いたことがない。結婚願望もないと言っている人間」は日に日に居心地が悪くなってくる。せめてもの防衛策として、おちゃらけキャラ的な振る舞いをすることで「まぁ、あいつだったらそういう話がないのもうなずけるか」と周りに思わせようとしている(成功しているかは定かではない)。
 ただ困るのは、客先に出かけた時だ。この2年ほどはオンラインでのやりとりがメインとなったが、たまには対面することもある。今時、結婚指輪の有無で相手を評価する人は多くないとは分かりつつも、どうしても気にしてしまう。いっそのことカムフラージュのために指輪をしてしまおうかとも思うが、仲の良い同僚にそう言ってみたら「意味が分からない。怖い」と一蹴されたので断念した。ちなみにその彼の薬指には、指輪が光っている。

 働き始めて10年経つということは、今年34歳になる(大学に5年在籍したので、同級生より1年遅い)。「日々をなんとなく過ごしているうちに、気づけば10年経ってしまった」というのが正直なところで、自分が一番、自分の年齢に驚いているのだが、世間的には色々と言い訳のできない年齢になってしまった。20代の頃、「おしゃれなカフェって何歳まで入れるんだろう」などと思っていたが、本人に自覚がないだけで既に十分キツくなっているかもしれない。

 まったくもって、悩みは尽きない。

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