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平成の名作、令和に伝承さる──「ロマンシングサガ2 リベンジオブザセブン」クリアしました。
はい、はい。
表題の通りだ。
違う! もっと真剣に書くのだ。
プレイ記録の記事はコレが一個目でコレが二個目。
体験版の時点での記事がコレ。
購入したのは11月の初旬だったけれど、ようやくねんがんのロマサガ2Rをクリアしたぞ! かたってくれ たのむ! そんな感じ。か、かたるよきさまらー!
まぁまぁ時間かかっちゃったけれど、結局初回クリアまで75時間くらいだったか。
スマホ移植のリマスター版を遊んだ時は一週目で30時間、NEW GAME+で引継ぎしたデータでも23時間とかでクリアした記憶があるので、その二週分以上の時間を楽しめた事になる。
それでも意外とそんなに時間かかってたんだ? ってなるくらいには没入感があって、なるほど「『ゲームに夢中になる』ってこういう感覚だったね~」って思えてしまった。
時間が過ぎるのを忘れてしまう娯楽だったんだ。
私にとってゲームって。
だからそれを思い出させてくれただけでも、ロマサガ2って、サガって凄いゲームだと思えたよ。子供の頃から大好きだったシリーズだったしね。
リアル時間もさることながら、ゲーム内の時間もバトルが楽しかったからか2101年までかかってしまった。
大体このゲームは1800~2000年代くらいで終わるものらしいけれど、気付けばそんなに経っちゃってたか、と。
お陰でコムルーン島は火山をアイスシードで固めたまま七英雄との戦いにピリオドを打ってしまったよ。
そんな感じで、クリア後の雑感を書いていこう。
これを書いている私の状態を説明すると、旧作は結構しっかり遊び込んだ上で難易度オリジナルで開始。
途中から難しかったからノーマルに切り替えて、クリア後にちょっと鍛えてから難易度をオリジナルに戻した上でラスボス撃破&恐妃の都を完全攻略、というところ。
だからコムルーン火山はアイスシードで固めたままでクリアしちゃった。
難易度ベリーハードとかロマンシングはこれからちょっとずつやっていこうかな~、ってところ。
もう方々で言われている事だとは思うんだけれど、1センテンスで評価するなら「原作の取っつきにくい、分かりづらかった部分を親切にして、かつ良さをしっかり留めた名リメイク」なんだと思う。
開発スタッフさんが原作大好きだったのかな? って思う。
遊んでもらう側としての気遣いと、遊ばせて貰う側の欲しかったもの、みたいなのが両立できていると思えて、これは凄いなと。
とかく、原作は取っつきにくいゲームだったと思うんだ。
「サガってなんか難しい」
「わかんないまま結局投げちゃった」
「玄人好みなイメージ」
そういうゲームだったじゃない。やっぱり。どうしても。以前は。
(まぁ、そこが原作ファンからすると少し鼻にかけていた点でもあったんだけれどもね)(玄人好みのゲームを理解している俺カッコイイ的なさ)
私はそれでも大好きだったんだけれど、そもそも当時のJRPGのゲーム観から考えたら「え! ジェラール死ぬの?」みたいなね。
プレーヤーの動かす主人公キャラクターが代替わりしていくってシステムからして珍しかったろうし。
一見すると理不尽なバトルの難易度であったり、装備重量や各耐性、ひらめき適正だったり、分かりづらい、ともすればプレーヤーを突き放したようなゲームバランスというのが「ロマサガ」、ひいては「サガ」シリーズだったと思う───。
───思うんだけれど、今作はだいぶとそこをマイルドにしてきてくれた。
個人的には龍の穴の格闘家がブヨブヨことゼラチナスマターに挑む際に「密集した陣形は危険だぞ」ってわざわざ忠告してくれた時に「て、手厚い……!」って戦慄した程度には親切に感じられたというか、令和のゲームだな! って思えた。
他にも上記の装備重量やひらめきに関しても可視化が成され、プレーヤーに対してのフェアネスの精神が行き届くようになったゲームになったんだなー……というのが正直な感想。
この辺りは旧作にこだわりがある方ほど「サガらしくなくなった」と感じる方もいるのかも知れないけれど、私個人に関して言えば「元々のゲームは超名作なんだから、その良さを大勢に分かって貰うためにはこのくらい手厚くゲーム側から情報を開示するくらいがちょうど良いのかも知れない」と感じられた。
難しいけれど分かれば面白いゲームを楽しむ、というどこか選民的というか、通好みのゲームバランスから、ゲームの面白みを感じやすいカジュアルな方向に舵を取ったのも私はまた一つの英断なんじゃないかなと思うんだ。
だから私はこのゲームバランス、情報の露出度合いに関しては肯定的な気持ちを持っている。
だって私もまたサガが好きなプレーヤー、ゲーム好きの一人だから。
「分かるようになってきたら面白いゲームなんだよ」から「初見の方にも親切になって遊びやすいからきっと楽しめるよ」って言いやすくなるのって、私は単純に嬉しかったんだよね。
それでいて「サガスカ」「サガエメ」の流れを汲むタイムラインバトル形式を取り入れて、弱点や連携システムも組み込んだ遊び応えのあるバトルだったり、原作の小林女史のイラストをベースに今風に書き直された美麗なキャラクター造形、ボイス。
原作を遊んでいれば「そうそうこういうやり取りしてた!」となるようなセリフ回しはそのままだったり、全体的に親切になったゲームながら「ロマサガっぽさ」が随所に観られたのが嬉しかった。あと河馬人間。
勝てない相手に技や見切りや陣形や装備をあれこれ組み替えて挑みなおす試行錯誤のなんと楽しい事よ。
私は主に難易度ノーマルで遊んだんだけれど、それでも「コイツは原作ではこういう戦い方をしてきたからコレがあると有利に、なんなら完封できるはずよ」とか言いながら術を仕込んで、またそれが裏切られて一敗地に塗れるのもまた楽しかった。
なんなんだよ「終わらない人形劇」って。
水鳥剣の見切りだけセットしてれば完封できたはずだろボクオーンなんて第二形態だろうがよ。
エンディングの演出も良かった。
ラストシーンが皇帝の玉座というのが良いよね。
元々「ロマサガ2」というゲームは決まった主人公が最初のレオン皇帝、ジェラール皇子、最後に最終皇帝としか決まっていないゲームなので、「特定の誰か」にスポットが当たる事は他のゲームに比べれば少ないんだと思う。
で、もちろんプレーヤーの数だけ物語、帝国史が刻まれていく仕組み上、人によっては
「この代のアガタ女帝がボクオーンを破ってさ~」とか
「ハンター帝クワワでセキシュウサイと一騎打ちしたっけ」とか、
色んな思い入れが生まれていくように出来ていると思う。
でもその中央にある、主人公と呼び得る存在はもう「バレンヌ帝国」なんじゃないかなというのが私の中の持論だ。
代を経るごとに武器や防具を開発したり、新しい技や術を編み出しては後世に伝えたり、施設を建てて賢者を招いて……って、このゲームに於けるプレーヤーは「歴代皇帝の意思」のようなものなんだから、ならば主人公は「バレンヌ帝国」そのものと呼び得るんじゃないか、と思った。
そこに来てラストシーンが玉座だ…………。
正直深夜に妻と一緒にエンディング観ながら泣きそうになってた。
今はもうバレンヌ帝国は帝制を廃して共和制にしたので玉座の周りには柵が張られているのもよし。もうバレンヌ宮殿も「帝制時代の名残を今に伝える博物館」みたいな立ち位置に収まっているのかも知れない。
歴代皇帝が主な功績と共にバーン! と出るのは原作譲りで、でも人魚と添い遂げた軍師皇帝のハクヤクにはさすがに笑った。
どうも後年この皇帝の身勝手な行動が美談として語り継がれてしまったらしく、そんなこんなで新クラス・踊り子が生まれてしまったりとか……そうそう、新クラスも増えたり、リマスター版から登場した忍者と陰陽師も続投だったんだったかな。
追憶の迷宮は削除されたので忍者はヤウダ、陰陽師はコムルーン島で出会う事になっていたけれど、ここもクラスの背景に沿った自然な配置だと思うので良いかなと思える。
コムルーン火山はアイスシードで固めたまんまでクリアしちゃったから陰陽師はおろかサラマンダーすら仲間にできなかったけど。
語りだすとやはり長いなロマサガに関しては。
今はベリーハードで再スタートしたんだけれど、ちょっとなんだか熱が冷めてしまったので一旦寝かせてあったりする。でも、まぁ、またいつでも再開しようと思えばできるんだもんね。何せ私は皇帝歴30年超の超ベテランだから。