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お花見行ってきたよ。

 表題の通りだよ。
 お花見をしてきたよ。

 といっても暖かい頃合い。
 葉桜を通り越して、もう殆ど桜は咲いていなかったのかな。ここ一、二週間でポポポッと咲いてサラリと失せてしまった。たくさん見たし目にも焼き付けたつもりではあるけれど、花見と銘打っておいてナンだけれど、実質は「みんなで近所の公園でピクニック」みたいな色合いが強かったような気はする。

 ──が、まぁ、そういうのって最高じゃないか正直…………。

 気心の知れた仲間と、みんなと、酒とつまみを持ち寄って、益体のない話をしながら飲み食いしてケラケラ笑って。その方が私個人はよっぽど重要というか、こう……花見と銘打っておいてナンだけれど、本質はそこなのかなと思い返しながら書いている。

 

丸美屋さんのツナと鮭明太、あと梅干しでおにぎりを作ります。



唐揚げは冷凍の品だけれど、ウィンナーは茹でてから炒めてプリパリにするのが好き。



玉子焼きは私より上手な方に任せます。



 いやめっちゃワクワクしてたな私な。
 これは幼少のみぎり、父方の祖母が近所の公園にお弁当を持って連れ出してくれていた時のイメージなんかが強いような気がする。
 祖母も健啖家というか、良く言えば美食家というか、悪く言えば食い意地が張っていたというか、とにかく美味しい物を食べるのが大好きな方だったと記憶している。

 私はそんな祖母の事もまた大好きだったので、まぁ、未だにそういう記憶を頭のどこかに引きずって生きていたりする。
 なんか緑色のデッケー弁当箱に、なんか色々と詰めてくれて、あの公園のあの辺にある机とベンチで一緒に食べたんだったっけな……程度の。


 ──いい歳して恥ずかしくないのかよお前はよってなるんだけれど、そんなの、みんなとピクニックだなんて普通にテンションが上がってしまうんでもう仕方ない。
 許してくれ。私はこういうのが大好きな人間なものでな。
 起きて最初にした事は3合炊いたお米の確認だったからな。

 因みにおにぎりは梅干しにウ、鮭明太にサ、ツナマヨにツ、と包み紙のアルミホイルに書いておいた。我ながら手厚い。人によっては他人の手で握ったおにぎりであったり、手料理の類がニガテ……という場合もあるんだけれど、幸いにして今回集まって下さった皆に関してはそういう事もなく、喜んで食べて下さったので何よりだ。
 何せ人様にお出しする食べ物に関しては普段の何倍も衛生に関して気を遣うものなので、こまめに手も洗ったし、製作→お出しするまでがせいぜい1時間程度だろうと、防腐対策だってしたものだったので。



厚焼きの玉子焼きが大好きでな私。

 


いなり寿司が物凄く美味しかった。乾き物はバンマス、大将らがお持ちに。



 お陰さまで楽しいお花見だった。
 こういうのは毎年やってもいいと思うので、来年も周囲に声をかけてみようと思う。ここ数年は大将と二人で夜桜を見ながらウィスキーの小瓶を傾ける……程度のしっとりした花見が多かっただけに、陽の下でやんややんや出来たのは本当に数年ぶりな気がしている。

 で、地味……? でもないか、まぁ、ごく個人的には結構デカい出来事があって。場にはバンド「その13」のメンバーのお二人もいらしたんだけれど、バンマスの大将はさておき、ギターさんもいらした。
 このギターさん、どこかで書いたか、書いてなかったかあんまりしっかり認識していないんだけれど、同じ会社の同僚さんでもあるんだね。



 そう同僚さん──。
 バンドという私的な繋がりがあるものの、どうしても「名字にさん付け」が板についてしまっている関係性────!


 私は、私はァ。
 言ってしまって良いものか常々考えながらも……彼の事を「友人」だと既に認識していてェ……それはまぁ、私の視点から見る限りは先方もそうであるような……? と思っている。
 んだが、干支一周ほど離れた人生の先輩でもある以上、易易とそのラインをオノレから踏み越えてええもんか? みたいな葛藤、正直あったんだよな……! でも私的にはギターさんは同僚でもあり、人生の先輩でもありながら音楽仲間でもあり、また共通項の多い友人という認識でもあってだな~~~? みたいな、こう……!


 あるんだよ、あったんだよ。色々。
 


 こういう「友人……と呼ばせて貰って良いものか?」みたいな感覚に共感して貰えるかどうかは、まぁ、この際別に構わんし、そんなもん所詮別の生き物である以上コレを書いている私とコレを読んでいるキミは何もかもが違う。
 ので、易易と「わかる~!」されたい訳でもない。
 ので、こんなものは所詮オノレの主観がバッと発露しているだけの、赤子の夜泣きに似たそれでもあるんだが、まぁWebだ。盛大に夜泣きしている。



 ────まぁ。
 そう言った葛藤を公園を少し出た歩道の辺りで、煙草を吸いながら、もうぶっちゃけた。酒の勢いもある。それに、いつまでもそうした、ある種の尊敬の念のようなものをひた隠しにし続ける事に対する後ろめたさのような……自身の不誠実さにも踏ん切りがつけたかったのかも知れないよ。
 私は彼の事を友人と呼びたく思っているのだが、おじさんともなればそういう事をいうの一つにも妙な怖じが生まれてしまう。が、そうした気持ちでいつまでも居る事もまた失礼に当たるのであれば、ええい! やれ! いけ! アホ! アホになれ! ……みたいな感じである。



 結論から書けばアッサリOKして頂けた。

 これからは「吉くん」「てるさん」の間柄である。
 ……いや、まぁ、その、仕事っていう公を挟むと、私の距離感を掴むのが難しいというか、照れがあるよな! みたいな話だ。バカバカしい。
 でも音楽や、音楽を含む好きな物事の前では人間は常に童心であれるのかも知れないし、そんな童心部分の共通項が重なれば、人はいつになっても友を作れるものなのかも知れない。

 また別件。
 私のまた旧い友人の一人が、「大人になるというのは友を無くすという事なのかも知れません」と言っていて、確かにその側面はあるなぁと思うものの、その言葉をくれた彼は未だに私の大事な友人の一人だと胸を張れるし、こうして私はまた胸を張って友人と呼べる知己をひとつ得た。


 桜は既に散ったかも知れないが、私にとっては実りのある花見だったんだ。人生は失うばかりではなかった。幾らでも、意気ひとつ。



 「STAND AND FIGHT」。「立って、そして、戦いなさい」なのだろう。

 「修羅の門」にも書いてあったしたぶんその通りなんだと思う。
 ハラが減ったよテディさん。

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