見出し画像

【Caitlin's】イスラエルに奉仕する西側諸国の公民権が破壊されつつある

この記事は、リチャード・メドハースト(Richard Medhurst)がオーストリアで家宅捜索され、ジャーナリストとして必要不可欠なすべての電子機器を押収された話から始まる。

メドハーストさんのYouTubeチャンネルは日本ではあまり有名ではないかもしれないが、英語圏YouTube界隈では、かなり知られた独立系の信頼できるチャンネルの一つだ。僕も長いこと見ている。下の動画で、事の顛末を手短に(6分で)話しているのを見られたら、彼がデマやフェイクにまみれた扇動系チャンネルを運営して金儲けに専念している人でないのは直感的に分かると思う。実際、数百万フォロワーがいる化け物チャンネルではない。彼なら、やろうと思えば出来ただろうと思うが。

メドハーストさんは、イギリス国籍でオーストリア在住のクリスチャンなのだが、彼の罪状は、なんと彼がハマスのメンバーで、カッサム旅団の一員であり、プロパガンダを広め、テロを助長し、組織犯罪やテロ組織に関与しているというもので、笑うしかないものだ。実際、動画の中でメドハーストさんの表情からは苦笑いがもれていた。

彼は数ヶ月前、同じ容疑でイギリスでも一度逮捕され、2日間勾留された。イギリスとオーストリアの警察、情報機関が相互に連絡を取り合っている可能性は十分にあるとメドハーストさんは疑っている。むしろ繋がっていない訳がないと思うが。

欧米の主流メディアが莫大な資金によってコントロールされていることは既に一般の知識としてかなり知られるようになったが、このケイトリンさんの記事は、メドハーストさん以外の例も引用して、個々のジャーナリストをターゲットにして、欧米政府が情報統制を徹底していることに彼女は警鐘を鳴らしている。エドワード・スノーデンや、ジュリアン・アサンジのような大物ではなく、弱小といってよいYouTuberにまで統制の手が伸びているというのは、非常に深刻な事態だ。”西側の一員”らしい日本も同じ方向で強化されていくだろう。note のこんな小さな記事を書いている自分もいつまでも安泰ではないかもしれないと時々考える。

この記事の中で、ケイトリンさんは、wrongthinkという造語を使っている(彼女が作ったわけではない)。「誤った考え」というような意味だと思うが、これはジョージ・オーウェルの『1984年』を思い出させる。オーウェルはこの作品の中で多くの奇妙な造語を登場させた。オーウェルは独裁政権がいかに言語を使って人々を統制するかを示そうとしている。ケイトリンさんもおそらくこのオーウェルの作品が念頭にあったのではないかと思う。ついでだから、『1984年』の造語の例をいくつか挙げておく。

Newspeak:言葉を単純化し、思考を制限するために作られた公式言語。
Doublethink:矛盾する二つの考えを同時に信じる能力。(例:「戦争は平和」)。
Doublespeak:本来の意味をねじ曲げる言葉遣い(作中の造語ではないが、『1984年』の影響で生まれた現実の用語)。
Thoughtcrime:(思想犯罪) 体制に反する考えを持つこと自体が犯罪とされる概念。
Facecrime:(顔罪) 表情や態度が「思想犯罪」を示しているとみなされること。
Crimestop:「危険思想」を未然に防ぐために考えることをやめる能力。
Goodthink:(政権)党にとって都合の良い正しい思考(対義語:Oldthink=古い自由主義的思考)。

今回のケイトリンさんの記事でもう一つ注意を払ってほしいのは、前イスラエル国防相のヨアヴ・ギャラント(Yoav Gallant)が、2023年10月7日の多数のイスラエル人の死者はハマスに殺されたのではなく、ハンニバル指令*(Hannibal Directive)を実行するため、イスラエル国防軍(IDF)に殺されたという事実を認めたということだ。10月7日に何が起きたかに関しては、あまりに多くのデマが出されたせいで、目立たなくなってしまっていたが、ギャラント前国防相が言うまでもなく、IDFがイスラエル人を殺したことを既に多くの人が指摘してきたのを僕は見ている(一番下に記事のリストを載せておきます)。とうとうその時の国防相自身が言明したのだから、この話は決着がついたはずだが、肝心な事はちゃんと報道しない日本では、おそらく永遠にうやむやになりそうな気がする。

それでは、まえおきが長くなり過ぎたが、どうぞ、ここから先、ケイトリンさんの記事をお読みください。

ここから先は

4,097字 / 1画像
この記事のみ ¥ 490

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?