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明けましておめでとう、2025!
原文のタイトルを忠実に訳すと「明けましておめでとう。私たちの社会は、あなたが疑っている通り、病に侵されています」になるが、日本の正月文化的にはあまりに無粋な気がしたので、上のように単純化した。
これは、『Caitlin's Newsletter 日本語版』用の記事だが、Ray of Letters のメンバー全員に読めるようにした。
この記事でケイトリンさんが書いている、「はっきりとは分からないが何かおかしい」という感覚は日本でも確実に広がってきていると思う。これを書いている2024年末の日本にそういう感覚があることを確認しておきたい。
しかし、今の日本の何がどうおかしいのかとなると、ケイトリンさんが列挙している以上に、我々全員が同意できるような明確な理解が共有されているわけではない。だから、日常生活で「なんかヘン」以上の話に進むことが難しい。
【Caitlin's】攻撃が本当に始まるのはどこなのか?にも書いたけれど、「narrative」もしくは「物語」の問題をこの記事でもケイトリンさんは取り上げている。欧米メディア、及びその劣化版としての日本メディアが浴びせかける「narrative / 物語」のシャワーの中で我々は生きている。そして、我々の「世界観」はその「narrative / 物語」の絶え間ない積み上げによって形成される。
この記事では、この過程の興味深い心理的側面に彼女は言及している。以下の部分だ。
This propaganda places ideas in our heads which we are tricked into believing we came up with on our own. These tricks work because they hook onto egoic tendencies within our psyches whose nature we are largely unconscious of.
訳:このプロパガンダは、私たちの頭の中に考えを植え付けるのだが、それを自分自身で考え出したと信じ込むように私たちは仕組まれている。これらの策略が機能するのは、私たちがほとんど意識していない精神のエゴ的な傾向に食い込んでいるからだ。
とても日本語にしにくい部分だが、意味が外れないように構文を分解して訳した。興味深いと書いたのは、「他人から得た考えを自分で考え出したと信じ込む」現象をプロパガンダの拡散と関係づけているところだ。
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