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インストラクショナルデザイナーのひとり言 『山登り型からフィールド型へ★ AI時代のキャリアデザイン 』その4
心が惹かれるもの、魅力を感じるものを追いかけよう
スティーブ・ジョブズがは2005 年、スタンフォード大学の卒業式で、キャリアについてこう語りました。
「大学を中退すると決めてからというもの、残りの学生生活では、必修とか単位とかは気にせずに、興味のある講義、面白そうな授業だけを受けたんだ。
そのひとつがカリグラフィー(装飾文字)。
その時は、それがこれからの人生でなんの役にたつのかまったく考えず、ただその美しさにひかれて夢中になった。
でもそれから数年後、Mac を開発するときに、美しいフォントをデザインしょうと思いついたのは、カリグラフィーの授業で学んだことが元だった。
目の前のなにかに役立つからではなく、心が惹かれるもの、魅力を感じるものを追究すれば、今はなんの関係性もない点と点であっても、いつかかならずつながって新しい世界を創ることができるんだ」
「なにができるか?」ではなく「なにがしたいか?」がキャリアを拓く
キャリアデザインもキャリアディベロップメントも、今までの常識や枠組みがダイナミックに変わりつつある 2025年。
これからのキャリアデザインを考えるときに、もっとも大切なことはなんでしょうか。
かつて、心理学者のエドガー・シャインはこう唱えました。
will(なにがしたいか=動機)と、Can(なにができるか=コンピタンス)、そして Must(なにをすべきか=価値観)の3つがバランスよく重なったところをアンカー(錨)と考えて、そこに位置するキャリアを選ぶべきだと。
それに対して、組織心理学者のアダム・グラントは、
「なにができるか?」ではなく、「なにがしたいか?」でキャリアを選ぶべきだといい、
教育評論家のケン・ロビンソンも、「これからのキャリアに必要な才能を発掘するのは、大いなる情熱だ」と主張します。
「できること」の賞味期限がどんどん短くなり、人間でなくてもこなせるタスクがどんどん増える時代に、キャリアデザインでもっとも重要なのは、既存の情報ではなく、クリエイティブな感性だということなのでしょう。
2025年は、キャリアデザインの変化の波も、さらにダイナミックなものになるのではと、楽しみです。
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