インストラクショナルデザイナーのひとり言「日本語、上手、ですね」その3 DEI研修のポイント/ヒューリスティックの罠
私たちは日常的に繰り返す作業については、深く考えずに判断したり選択したりしています。
たとえば朝起きたとき、
「まず、顔を洗わなくてはならないな。次にすべきこと?
そうそう歯を磨くべきで、そのときに必要なものは?
えーっと、歯ブラシと歯磨きと……」
と、イチイチ考えていては脳のエネルギーを消耗して疲れてしまうので、過去の経験をもとに、深く考えずに素早く判断したり行動したりできるような思考法=ヒューリスティックを身につけているのです。
ヒューリスティックは、ストレスを軽減し、作業をスムーズに進めるために、人間が進化の過程で経験則や直観を駆使して獲得したとても便利な能力なのですが、時にはキケンな落とし穴にもなります。
それが、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)による誤った判断です。
今まで経験したことのないこと、判断材料となる情報をもっていないことについても、似たような事例や経験と結びつけて、誤った判断をしてしまうのです。
その結果として起こるのが、冒頭の NJD 攻撃、つまり外国人のように見える人は日本語は堪能ではない、という無意識の思い込みによるマイクロアグレッションの攻撃となるのです。
かのフランシス・ベーコンも、
「人間は先入観や偏見に基づいて世界を認識する傾向がある」
と述べたように、ヒューリスティックはだれの脳にもあり、便利なシステムでもあるのですが、早合点や思い込みの大きな要因にもなり、時に誤った判断や選択の原因にもなるのです。
つまり、「人間とは、早合点しがちな生き物である」のです。
では、どうすればよいのでしょうか?(続く……)
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