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絵が上手くなる方法(美大受験攻略法)

今、映画でも「ブルーピリオド」や「かくかくしかじか」など
美大受験にまつわる絵に青春をかけるストーリーが人気となっていますが、
私自身も、美大受験では本当にその後の人生にも役立つ気づきが沢山ありました。

元々美術だけは小中高校とずっと通信簿5段階評価で5でしたが(体育は2💦)、それでも美大には現役合格する事ができず、若かりし18〜19歳の頃、本気で絵だけを描く浪人の1年間で様々な事を学びました。

世の中にはこんなに絵が上手い人がいるんだという事を知り打ちのめされた浪人時代でしたが、本当に四六時中絵が上手くなる事に向き合い、
結果として一浪で東京造形大学デザイン科と多摩美術大学グラフィックデザイン科の両方に合格し、多摩美術大学グラフィックデザイン科に進みました。(一方で、東京藝術大学、武蔵野美術大学は落ちました)

後から考えると、絵が飛躍的に上手くなる為にはいくつかの要因が必要だったと思います。
その要因をギュッと濃縮して書いてみようと思います。

絵が上手いから受かるのではなく、行きたい大学の傾向に対策するから受かる

そもそもですが、今振り返れば18歳の若者が、本当に将来“自分の成りたい者”を具体的に想い描き、それに必要な進路を18歳時点で決めるというのは、誰か大人のサポート(既にその道を歩んでいる人に話を聞いたり、何かそういう場所に足を運んで実感したり)なしでは、なかなか無理な話だと思います。
大谷翔平さんの高校時代の未来年表というのが有名ですが、そういった未来の理想の年表というのは実に意味があると今だから思います。

私の場合は、なんとなく家業の紳士服の仕立て屋という場所からファッションデザイナーに憧れ、東京モード学園に行く気満々でしたが、誰にもなかなか相談できなかった時に高校の進路資料室で資料を見る中で美術大学という、世の中の絵が上手い人達が切磋琢磨して更に上手くなる場所があるという事にワクワクして、自分の腕試しをしたい気分で興味を持ったのが一つの要因でした。
なので、将来のビジョン(フッションデザイナーで世界で成功するとか、グラフィックデザイナーになるなど)がハッキリあって進んだ訳ではないので、受験する際の大学の絞り込みに非常に悩みました。

どんなに難関校でも、最終的には審査する先生の好みを知り、その学校の毎年の傾向を知り、対策する事がその学校に合格するには一番大事です。

そして、受験の先の未来も見据えて受験する事が必要だと今は思います。
どの大学が人気だからとか、誰か先生に勧められたからではなく、自分が将来こういう道に進みたいからこんな勉強ができる(資格が取れる)この大学に行こう!という思考が凄く必要だったと今は思います。

時間配分や受かりやすい傾向に慣れる事

どこの大学に入りたいかを決めたら、過去の試験の出題内容、出題傾向を学び、もう後は試験の状況に慣れる訓練の毎日です。
東京の美大予備校では当時、その出題内容や傾向をまとめた書籍が出ていたり、講師も知識豊富でとても勉強になりました。
自分1人で情報収集が難しい場合は、自分よりちょっと上の実力の人に相談したり、美大生が行きそうな画材屋さんに行って相談してみるのもいいかもしれません(が、あくまでもアドバイスは自分の理想の道を進んでいる方の実体験を聞けるのが一番いいです)

美大の場合は絶対的に決められた時間の中で絵を仕上げる必要がありますので、その時間配分や試験の傾向、合格者の好かれる表現方法の傾向に慣れる必要があります。

学科の勉強もちゃんとやる事

ここは落とし穴ですが、美大だからと言って絵さえ上手ければ受かるものではありません。
絵を描く実技試験の前に学科の試験がある大学の場合、そこである程度の最低点をクリアしなければ絵がいかに上手くても合格ラインには到達できません。
私も数々の自分より絵が上手い人が学科試験で落ちるのを目の当たりにして、その現実にゾッとしたものです。学科は割り切ってしっかり勉強しましょう!

★★★コーヒーブレイク★★★
コチラ↓私の色鉛筆画です。
美大卒業後、無性に描きたくなってプチトマトを描いたもの。

なんだか気に入ってSUZURIでオリジナルグッズまで作ってしまいました↓
なぜトマトなんだw

さて、ここから忖度なしで本当にこれが絵が上手くなり、難関美大に合格できた理由だと思う事を8つ、書いてみます。

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