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コーヒーの香りで不器用な父を思い出す

子どもの頃からコーヒーは身近な存在でした。

父が5時に起床してまず台所に行き、4杯くらい飲める量をドリップして淹れていました。

私が学校へ行くために7時に起きて台所に行くとコーヒーの良い匂いで充満しているのがいつもの光景。実家の朝の匂いといえば炊き立てのご飯や焼き立ての鮭を追い抜いて、断トツ1位がコーヒーの香りと言い切れます。

父が出勤した後、母は冷めてしまったコーヒーに牛乳をたっぷり入れて電子レンジでチンして温めるのがいつものルーティーンでした。

母は1日に何回もそのカフェオレを飲むので、幼い私はどんなにおいしいものなのかと思い、一口もらったのがコーヒーとの出会いだったように思います。

毎朝コーヒーを淹れていた父は、若い頃どれくらいの量のお湯とコーヒー豆の量の割合が美味しいのか研究したことがあるそうです。結局その後、おなかを壊したという武勇伝も持つ父の話をちょっと書こうと思います。

仕事人間だった父は、家事を全然やらないし子どもの行事には一切参加しない人でした。

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