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悪い事が起きても原因を探し過ぎないで
人生において悪いことが起きたときに、自分の中に原因を探し過ぎないことが大事です。
心理カウンセリングで悩みの根本原因を見つけよう!と言っているのに、矛盾しているように思うかもしれませんが、悩みは根本原因を探した方が良くても、悪いことが起きたときは粛々と受け止めた方が良い場合が多くあります。
例えば病気になった時です。
長期に渡って治療が必要な病気を患ったときに「食生活が原因かもしれない」「仕事に打ち込み過ぎてこうなったのかもしれない」と原因をとことん探りたくなるものです。
それは悪の根源のようなものを見つけられると、「なんでこんなことになったんだろう」という不安や恐怖から一時的に解放されるからです。
でも悪い事の原因らしきものを探し当てると、とことん攻撃したくなってきます。
原因が自分にありそうなら自分自身に対して責め立てたくなるし、原因が他者にありそうなら他者に対して恨みつらみを言い続けたくなります。
ただその状態というは、視点が過去にあります。
今と未来が完全に置き去りになって過去に視点が移っていると、モヤモヤやイライラで心がいっぱいになってしまうものです。
そうすると現状を良くしていくための改善策まで頭が働かなくなってしまいます。
悪い事が起きたときに「あれが原因かもなぁ…」と一瞬だけ過去に思いを馳せたら、意識的にすぐに今と未来に視点を移してみることが大事です。
まずは悪いことが起きても、ただ粛々と受け止めてみてください。
すごく難しいですし、正直なところ私自身もうまくできる気がしません。
でも「人生には良い事も悪いことも起きる。仕方がない。そういうものだ」と粛々と受け取めてみることで、邪悪な気持ちに引っ張られずに、今と未来に視点を移して改善策を見つけ出すことができます。
人生は短いようで長いです。
長い人生の間には様々なことが起きます。
天気の移り変わりに柔軟に対応するように、人生の出来事に対しても柔軟に対応していきたいものです。