しばらく時をおいて 再度「同行二人」に 違うアプローチで挑戦を始めた。
思いこみや先入観は全て自分が生み出したものであり 自分を縛っていた。
新しい方向から作品に当たることは我流ではあるが新鮮で 楽しかった。
いくつかのコード進行のパターンの中で 7回も現れるパターンがあった。
その旋律により 変形したり わからないようにおばけになったりしているが 7回も。
それをこの編曲の核になるコード進行とすると
それは初めて聴かせていただいた時に
私がこの旋律の中で最も美しいと思った「天女のうた」の部分の和声進行であることに気づいた。
「たいせつなことは 見えないんだよ」
私が最も好きな言葉。
「星の王子さま」の中の賢いキツネの言葉。
その通りに
「たいせつなフレーズは 見えない」
単旋律では見えない。
そのフレーズは何回聴いても美しい。
意識せずとも私の中に深く入り込んだ曽我部さんの作られたフレーズは心地よく 幸福感をもたらす。
この旋律を背後に感じていたんだ
と気づいた時に
どうして 私はこの和声進行を選んだんだろう
という疑問は頭で考えて裏づけすることよりも
ずっと腑に落ちた。
この編曲をピアノで弾いて 終わりの方でに夕焼けに向けて空の色が変わっていくさまを感じた2019年10月29日に録音しました。