Today I Read #156
Kornek B, Leutmezer F, Rommer PS, et al. B Cell Depletion and SARS-CoV-2 Vaccine Responses in Neuroimmunologic Patients. Ann Neurol. 2022;91: 342-52.
多発性硬化症患者に使用する抗CD20療法やスフィンゴシン-1-リン酸モジュレータを投与されている患者は、ワクチン反応が低下することが研究で示されているらしいということで、この研究では抗CD20療法を受けている患者と、年齢と性をマッチさせた対照者82人を対象として、SARS-CoV-2ワクチン接種に対する体液性および細胞性免疫反応を評価。2回目のワクチン接種後、すべての対象者が抗体を獲得した一方、抗CD20抗体治療を受けた患者は70%で抗体を獲得。B細胞が検出された患者の体液性免疫反応率は100%であり、B細胞が検出されなかった患者では46%。2回目のワクチン投与から1〜2週間後のT細胞応答は、B細胞枯渇患者で100%、B細胞枯渇のない患者で68%。6週間後はそれぞれ92%、17%と、B細胞枯渇患者のほうがT細胞応答は強かった。