Today I Read #159

Edlund C, Ternhag A, Skoog Ståhlgren G, et al. The clinical and microbiological efficacy of temocillin versus cefotaxime in adults with febrile urinary tract infection, and its effects on the intestinal microbiota: a randomised multicentre clinical trial in Sweden. Lancet Infect Dis. 2022;22:390-400.

スウェーデンから、成人の発熱性尿路感染症に対するエンピリック治療における腸内細菌への影響について。テモシリン(N=77)vs セフォタキシム(N=75)。テモシリンというのは、ESBLやAmpC産生の腸内細菌にも活性のあるペニシリンだそうです(グラム陽性菌、嫌気性菌、緑膿菌には活性なし)。

少なくとも3日間はどちらかで治療して、その後は経口スイッチ可能というデザイン。薬剤終了時の第三世代セファロスポリンへの感受性が低下した腸内細菌の定着、毒素産生性Clostridioides difficileの定着、またはその両方を複合アウトカムとすると、セフォタキシム群62例中30例(48%)に対してテモシリン群は68例(26%)(リスク差-22% 95%CI -42~-3%)。臨床効果はテモシリン群61例中59例(97%)に対してセフォタキシム群59例(92%)(リスク差-5% 95%CI -3~13%)と同等。まあ、セフォタキシムに比べれば、テモシリンを使わない手はなかろうという結論。まあ、うちはそもそもエンピリックがセファゾリンですけどね。


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