459. Advice on Antibiotics for Kids During Shortages
https://www.medscape.com/viewarticle/987769
米国でアモキシシリンのシロップ剤が不足しているとのこと。ウイルス感染で抗菌薬が過剰使用されたことが、現在の危機を招いたことは "間違いない" ということで、stewardshipが強調されている。
アモキシシリンは2013年から2019年にかけて米国で処方された薬のトップ25に常に入っており、年間2500万回以上処方されている。バブルガム風の味で、こどもに人気らしい。アモキシシリンは、小児に最も多い細菌性呼吸器感染症に対する最良の第一選択薬だが、シロップ剤が不足しているため、小児科医、保護者、薬剤師は、錠剤を砕いたり、脱カプセルしたりして工夫している。これによって広域抗菌薬に処方が流れている傾向もあるらしい。ウイルスが急増する中、子どもたちは1年に8~10回のウイルス感染症にかかり、その多くは秋から冬にかけて発症する。これらの感染症のほとんどは、子ども自身の免疫で治り、たとえば、2歳以上の子どもで中耳炎になっても、2日待てば抗菌薬を開始するのと同じくらいの治癒率であることは研究でわかっている。小児科医は、加湿、適切な解熱剤、12ヶ月以上の子どもには蜂蜜、水分補給など、家庭でできるサポートを親に提供することが重要。
今回の薬剤不足は、親御さんや臨床医にとって、ウイルスが流行する季節に抗生物質をいつ、どのように使用するかを再考する極めて重要な機会。今、私たちがどのように抗菌薬を使うかによって、これからの私たちの健康は決まる。
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