229. Sustainability of surveillance systems for SARS-CoV-2
Adlhoch C, Gomes HC. Sustainability of surveillance systems for SARS-CoV-2. Lancet Infect Dis. 2022;S1473-3099(22)00174-8.
SARS-CoV-2の新しい変異型が出現するたびに、科学はその特徴を理解するために努力するが、人口ベースデータのサーベイランスシステムは、そのための最初の情報となることができる。デンマークとスコットランドは、SARS-CoV-2感染の外来患者、入院患者の症例データ、併存疾患、免疫抑制状態、過去のSARS-CoV-2感染、COVID-19に対するワクチン接種、さらにS遺伝子ドロップアウト(≒ オミクロン株)の解析、変異に特異的なPCR、大規模なゲノム配列決定プログラムなどを総合した、多角的なデータ収集を行っている。今回は、医療サーベイランスデータと死亡のデータ、ワクチン接種に関する情報を組み合わせ、SARS-CoV-2 omicron B.1.1.529 の入院リスクが低いことを突き止めた。また、2回目のワクチン接種から25週間以上経過した場合、ブースターワクチン接種はオミクロンのリスクを57%(54〜60)減少させ、入院リスクを0.50(0.32〜0.76)にした。費用対効果やシステムの持続可能性を高めるためには、特定の変異をみつけるPCR、全ゲノムデータ解析するのか、よいバランスを見出す必要がある。
・・・論文に関するコメントでした。