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628. Incidence and Long-term Functional Outcome of Neurologic Disorders in Hospitalized COVID-19 Patients Infected With Pre-Omicron Variants

Beretta S, Cristillo V, Camera G, et al. Incidence and Long-term Functional Outcome of Neurologic Disorders in Hospitalized COVID-19 Patients Infected With Pre-Omicron Variants. Neurology. 2023 Jul 6:10.1212/WNL.0000000000207534.

NEJMジャーナルウォッチより。

COVID-19の神経合併症について、発生率、動態、および長期的な神経学的転帰を解析。パンデミックの最初の70週、イタリアとサンマリノ共和国の38施設から大規模な患者コホートが集められた。この研究は、2020年3月から2020年9月までのレトロスペクティブフェーズと、2020年10月からのプロスペクティブフェーズの2つのフェーズで行われた。

コホートには、2881例の神経合併症を呈する患者1865例が含まれた。年齢中央値は68歳、60.2%が男性であった。COVID-19症例に占める新規の神経合併症の割合は、COVID-19の最初の3波を通して、8.4%、5.0%、3.3%と減少していった。患者の約5分の1は、脳血管障害(12.0%)や神経変性疾患(10.1%)などの慢性神経疾患の既往があった。自己報告による神経学的症状には、起立性低血圧(20.2%)、認知障害(13.7%)、頭痛(11.8%)、めまい(2.6%)などがあった。主な症候は、急性脳症(25.2%)、急性虚血性脳卒中(18.4%)、ギラン・バレー症候群(GBS;7.2%)、痙攣およびてんかん発作(7.2%)、出血性脳卒中(3%)、脳炎(1.9%)であった。COVID-19の前駆期には頭痛(全体の53.2%)と起立性低血圧(62.0%)、急性期には脳症(51.2%)とGBS(52.5%)、回復期には認知障害(48.4%)が最も多くみられた。急性虚血性脳卒中、痙攣、てんかん、出血性脳卒中、脳炎は前駆期または急性期に発症した。全体として、64.6%の患者で転帰は良好だったが、41.1%では軽い症状が持続した。

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