639. Medscapeの2つの小児に関する話題と3つの感染症に関する話題
1. Rising Caffeine Levels Spark Calls for Ban on Energy Drink Sales to Children
小児科医は、米国で新たに発売される高カフェイン・エナジードリンクをアルコールやタバコのように扱い、未成年者への販売を禁止するよう求めている。今年発売されたプライム・エナジーは、350ml缶に200mgのカフェインを含んでおり、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの許容カフェインレベルを超えている。エナジードリンクに含まれるカフェイン含有量が年々増加するにつれ、一部の国や小売業者は未成年への販売を禁止しているが、米国と英国では、高カフェインのエナジードリンクの販売を禁止する規制はない。
2. New Guideline for Managing Toothache in Kids
Journal of the American Dental Associationの小児の歯痛に関するガイドライン。ガイドラインでは、根本治療前の鎮痛として、NSAIDs、アセトアミノフェン、または両者の併用を推奨し、安易にオピオイドを使用しないように推奨。NSAID の選択肢としてイブプロフェンと 2 歳以上の小児の場合はナプロキセンを推奨している。
3. One in Five Men Are Carriers of High-Risk HPV
35カ国で実施された65の研究のメタアナリシスの結果、15歳以上の男性の3分の1がヒトパピローマウイルス(HPV)に感染しており、5人に1人が高リスクHPV(HR-HPV)の保菌者であることが示された。HPVの有病率は若年成人で最も高く、50歳からは減少した。25〜29歳では男性の35%がHPVに感染していた。若年層でもすでに有病率が高く、15~19歳の男性で28%が感染していた。この変化はHR-HPV感染でも同様であった。
4. Even an Hour's Walk a Week Lowers Risk in Type 2 Diabetes
2型糖尿病患者18,092人の身体活動を解析した結果、身体活動はどのレベルでも神経障害、腎症のリスクを5分の1から3分の1に減少させるが、網膜症への影響は弱かった。身体活動をしていない人は、女性、若年、肥満度が高い、平均A1cが高い傾向があり、社会的および行動学的プロフィールも好ましくないものであった。研究結果の解析によると、身体活動なしと比較して、推奨レベル以下の活動は神経障害のハザード比 0.71であったのに対し、推奨レベルの活動では0.73、推奨レベル以上の活動では0.67であった。また、身体活動なしと比較した腎症では、推奨レベル未満の活動で0.79、推奨レベルの活動で0.80、推奨レベル以上の活動で0.80であった。身体活動と網膜症との関連は弱く、推奨レベル以下、推奨レベル、推奨レベル以上でのハザード比はそれぞれ0.91、0.91、0.98であった。
5. Preliminary Incidence and Trends of Infections Caused by Pathogens Transmitted Commonly Through Food - Foodborne Diseases Active Surveillance Network, 10 U.S. Sites, 2016-2021
FoodNetによる食中毒アクティブサーベイランス。2021年中、サルモネラによる感染症の発生率は減少、サイクロスポラ、エルシニア、ビブリオによる感染症の発生率は増加、その他の病原体による感染症の発生率に変化はなかった。COVID-19パンデミックを抑制するために実施された行動変化要請と公衆衛生の介入が、腸管感染症の伝播を減少させた可能性がある。僕はむしろ、温暖化の恐怖を感じますが・・・。