自分の質とは
万人に合う健康法はない。
万人に効く特効薬はない。
万人を幸せにするセミナーはないし、
万人を豊かにする自己啓発本もない。
ひとりひとりには固有の質がある。
肉体に、精神に。
もしジョン・レノンがペレに憧れて
ギターを捨てボールを蹴っていたら
彼はどのような人生を送っていたか。
* ちなみにふたりは同い年
自分の本質を知ることは怖くもあり
ある部分での諦めを必要ともするが
その向こうには未知の輝きが待つ。
骨格、体型、生まれも育ちもみな違う。
競走馬が書いた成功哲学があるとして
こうすれば誰でもウマくいくぜ!なんて
そのままポニーが実践しても辛かろう。
ポニーはポニーとして輝ける道がある。
あれもこれも試して迷ってみるのもいい。
そういう生き方を否定しない。
ただ、人生は永遠ではない。
自分とは誰か。
何を愛し、何に涙し、何に喜び
何に夢中になり、何に時を忘れ
何に動かされ、何を幸せと感じるか。
憧れのあの人の言葉とて
売れてる雑誌の表紙とて
カリスマYouTuberの動画とて
最果ての聖地に立ってみたとて
そこに決して答えはない。
自分の心の奥深くでうごめく光。
水面だけ見て海をわかった振りしない。
怖れを超え
飛び込み
手を伸ばし
潜った底の
底に
それは
眩しく見えたあの人よりも
ずっとずっと眩しい光。
外へ、外へ、外へ向かうのに疲れたら
自分が今どこにいるんだったか
思い出してみるのはどうだろう。
もう一度、地図を拡げてはどうだろう。
頭の中が常に行き先ばかりじゃ寂しい。
そもそも行きたかった場所かも怪しい。
ひと呼吸。
長く息を吐ききってみる。
それから
ここまで連れてきてくれた足をいたわり
腰掛けて、丁寧にコーヒーでも淹れて
カフェインが苦手ならルイボス茶でも
つまりは自分の望みのとおり
歩きたくなったら、その時に
また始めればいい。
もう、ほんとうの光と離れないように。
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