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マイク・ホワイトが肋骨のケガでOUT!
現地時間金曜の朝、またまた大ニュースが。
なんとマイク・ホワイトが肋骨のケガ(亀裂骨折)のためにLions戦には出られない。水曜に第2QBに昇格したばかりのザック・ウィルソンが、再びスターターとして戦うことになった。(ちなみに第2QBはジョー・フラッコで、残念ながらストリーブラーではない)
いやあ、なんというローラーコースター。TwitterにはJetsファンの悲鳴が溢れている。スターターとなってからの3ゲームで、80/129の952ヤード、3TD、2INTでパサーレイティング85.8のマイク・ホワイト。勝敗こそ1勝2敗だが、敗れた相手はVikingsとBillsという二けた勝利の強豪チームであり、いずれもワンスコア以内。そして何よりチーム内での信頼感が素晴らしい。Bills戦では、負傷を恐れず最後までフィールドに立ち続けた勇気と闘志に、サラHC以下チームメイトからも称賛の声を浴びていた。しかし、そのBills戦での痛手は想像以上に大きかったよう。本人も水曜の練習後には「(Lions戦には)絶対に出場する」と言っていたし、サラHDも「それ(マイク・ホワイトの先発)を前提に考えている」とのことだったので、てっきり大丈夫だと思っていたのだが…。その後のチームドクターや、外部の医師による再検査の結果、肋骨にひびが入っており、再度のコンタクトで衝撃を受けると不測の事態を招く恐れがあるとの結論になったようだ。
一番悔しいのはマイク・ホワイト本人なのは間違いない。調子も悪くないし、チームはプレーオフ争いの真っ只中。そしてチームメイトも自分をスターターとして認めてくれている。ドラフト5巡目で指名され、プラクティス・スクワッド(日本風に言えば2軍)暮らしが続き、一時はCFL(カナディアン・フットボール・リーグ)からの誘いも受けたという苦労人だけに、ようやく得たチャンスを目前で逃す辛さは想像もできないくらいだ。
一方、「こいつは持ってる奴だ」と認めざるを得ないのがザック・ウィルソン。第11週のPatriots戦での酷いパフォーマンスに加え、ゲーム後のインタビューで「オフェンスの低調なパフォーマンスについて、ディフェンスに申し訳ないと思うか?」と問われて、「いいや。そうは思わない」と答えてしまったことが、チーム内でも反発を呼んだ。一時は完全に終わった人扱いで、Jetsで再びスターターに返り咲くことはないだろう、あるいはこのままシーズンが終わればカットないしトレードで放出されるのではないか、とまで言われていたのだが。
まあ、ドラフト全体2位という期待値の高さもあるし、オフシーズンの行状(の悪さ)、そしてNYという巨大マーケットゆえの厳しい視線、プレッシャーという一種のハンディキャップなど、様々な要素もある。なんせまだ22歳の若者、しかもユタ州というド田舎(失礼)からいきなりNYに飛び込んできたわけだから、多少は割り引かなければならないのは当然だ。その上で、現状QBとしての能力を比べると、正直マイク・ホワイトに分があると言わざるを得なかったわけで、ここで再びスターターとしてのチャンスをもらったのは、まさに運命のいたずらとしか思えない。
しかも、Lions戦の翌週はThursday nightゲームのJaguars戦だ。間が3日しかないショートウィークなので、これまたザックの出番になる可能性が高い。ということで、この2ゲームでそこそこのパフォーマンスを示し、チームをプレーオフ争いに留めることができれば、そのままシーズン終了まで(さらにはその先まで)スターターとしての座を確保できるだろう。
個人的にはマイク・ホワイトに大いに同情するし、できるなら彼の手でJetsをポストシーズンまで導いてもらいたかった。しかし、こうなった以上は全力でザックを応援するしかない。
とにかく、ここから先は一戦必勝に等しい。サラHCのことだから、その時その時の状況に応じて、チームにとってベストの選択をしてくれるはずだ。信じて見守るのみ。