
Power0から始められるVintage Elf ~LegacyでElfを使っているあなたへ~ 前編
この記事を開いて頂きありがとうございます。
1年程前の添削杯をきっかけにヴィンテージにまで手を出してしまった男
よしか@チームボムエッグです。
今回は来たる11月14日に開催予定の添削杯(Discordで行われる超大型ヴィンテージ大会)に向けて、布教のため私が使っている【Vintage型Elf】をご紹介したいと思います。
記事の構成としましては、デッキレシピと採用理由に関する前編
後編では、デッキの回し方や各デッキに対するサイドイン・アウトの考え方についての紹介を行っていきたいと思います
Power0のデッキリスト
先にお伝えしておきますが、このデッキは滅茶苦茶勝てるデッキではありません。
しかし、Vintage環境でも楽しく、そして十分に戦えるほどのパワーを持ったデッキであるのは間違いありません。
じゃあいったいどんな高額カードが入っているんだ…?Moxは何色が必要?
アンリコ?タイムウォーク?それとも超高額なBlack Lotus???
ご安心ください 紹介するデッキにはPower9は一切入っておりません!
何なら皆さんがプレイしているLegacyのエルフより安いです!!
では現時点でのリストを公開します
creatures:32
4 《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》
4 《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》
4 《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
2 《エルフの開墾者/Elvish Reclaimer》
3 《遺産のドルイド/Heritage Druid》
3 《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》
2 《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》
1 《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
4 《Elvish Spirit Guide》
3 《忍耐/Endurance》
1 《船殻破り/Hullbreacher》
1 《鏡の精体/Mirror Entity》
spells:12
1 《輪作/Crop Rotation》
1 《精神的つまづき/Mental Misstep》
3 《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》
1 《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
1 《飢餓の潮流、グリスト/Grist, the Hunger Tide》
1 《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
4 《集合した中隊/Collected Company》
lands:16
2 《Bayou》
2 《森/Forest》
3 《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》
1 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1 《Savannah》
1 《露天鉱床/Strip Mine》
1 《Tropical Island》
1 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
2 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
2 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
sideboard:15
1 《金粉のドレイク/Gilded Drake》
1 《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War's Wage》
2 《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer》
1 《敵対工作員/Opposition Agent》
1 《疫病を仕組むもの/Plague Engineer》
3 《巻き添え/Run Afoul》
3 《虚空の鏡/Void Mirror》
3 《活性の力/Force of Vigor》
デッキレシピの通りPower9は一切入っておりません
また、お気づきの方もいるとは思いますがLegacyのエルフというより
Modernのエルフの構成に近くなっています
所謂ModernとLegacyのハイブリット型といえるでしょう
何故Legacyのエルフをベースにしなかったかというと、理由は一つ
それは序盤の脆さにあります
Legacyのエルフのフィニッシュは平均的に見ても3ターン目
どんなに早く見積もっても2ターンが限界です
(Lotusを積めば話は別)
だがしかし、ここは魔境Vintage
1ターン目で試合が終わるなんて日常茶飯事なこの環境
1/60のBlack Lotusを引くのは余りにも無謀
そこで私はひらめきました
そうだ
相手を縛って遅くすればいいんだ…
こうして完成したのがヘイトベアましましの4cVintageエルフでした
幸いにもこのデッキLegacyのエルフを使っている人なら殆ど持っているカードで構成されていますし、追加購入するとなると《Tropical Island》を除けば他はそこまで高くありません
なんなら筆者はデュアルランドを一切持っていない為ショックランド遊んでいます…
添削杯ではプロキシもオッケーなので、プロキシをつくって回してみるのもありかもしれません
そんなガッタガタのエルフではありますが、どうぞ最後までお付き合いください!
頼もしい数々のエルフ? ~採用理由について~
ここでは総勢75枚のカードを1種類ずつ紹介したいと思います
・《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》 4枚
JUMP STARTが生んだ化け物エルフ
自身が打ち消されないだけでなく緑の呪文すら打ち消されなくなる
凶悪っぷり
それだけに留まらずフィニッシャーまで兼任でき、もはや敵なし
こんなの4枚採用するしかないじゃん!!
Vintageでもそのパワーは健在でこちらだけ一方的に緑の強力な妨害呪文
《活性の力/Force of Vigor》や《忍耐/Endurance》、果ては《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》や《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》に至るまでありとあらゆるカードが打ち消されなくなってしまうのです
こんなんズルじゃん…
他にも兼ね合いがありますが、そのカード紹介の時にお話しします
・《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》 4枚
縁の下の力持ち的存在 このデッキにおいては4枚採用
理由は単純、好きな色を出せるから
フェッチがあってもどうしても色が出ないときは多々あります
この子はそんな悩みを解消してくれる最高のエルフ
しかも常磐のエルフの大量展開にも役立つしほんとにいい子です
因みにお相手に《レンと六番/Wrenn and Six》がいるときは変異で出してあげましょう
・《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》 4枚
歴代最強のエルフこと漁る渋面の極楽鳥 死儀礼のシャーマン
Legacyでは禁止のこいつもVintageでは4枚フル投入可能
こいつの強さはもはや語るまでもないでしょう…
当然のことながら4枚採用
・《エルフの開墾者/Elvish Reclaimer》 2枚
あまりにも《The Tabernacle at Pendrell Vale》が嫌い過ぎた為、お試しで2枚採用しています
フィニッシュに必要なガイアの揺籃の地や色事故防止も兼ね備えている
しかしタップインだしタップシンボルだし2マナかかるのが玉に瑕どころか玉に罅 もしかしたら変えるかもしれない枠
・《遺産のドルイド/Heritage Druid》3枚
ModernやLegacyでもおなじみのエルフ
ことModernやLegacyでは4枚採用されることが多いがこちらは3枚
3マナ欲しい盤面が《忍耐/Endurance》を唱えるときと《集合した中隊/Collected Company》を唱えるときしかないため1枚少なくしています
ただし初動に関しての展開力はピカイチなのでなかなかに侮れない
4枚採用するのはありかも?
・《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》3枚
森を戻して生物をアンタップできるエルフ
コストで森を戻すことができるので、《不毛の大地/Wasteland》や《露天鉱床/Strip Mine》を避けることができる 但し《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》は戻せない
《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》や《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》を起こして再度マナを出す動きはLegacyでもよく見る動き
しかしVintageでは《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》の能力を2回も起動させることができるのだ!
この動きはかなり強く、お相手に《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》が並んでいても一方的に起動ができる
お相手にとっては相当嫌な動きだろう
ただ後半に引いてもあまり強くないため3枚採用
・《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》 2枚
緑の2マナのエルフ
ことVintageではMOXやらLotusやらと大量のマナファクトが存在する
それらを一枚で止めることができる最高の一枚
本来ならマストカウンターだが《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》のおかげで打ち消されず出せるし、のちに紹介する《Elvish Spirit Guide》のおかげで1ターン目に出せる
但しマナファクトを重要視しないデッキ相手(墓荒らしやドレッジetc…)にはただのクマになってしまうため2枚の採用にとどめている
・《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》1枚
白の2マナのエルフ
Vintageでは1ターン目に出るとめちゃくちゃ強いため1枚採用
引けたらラッキーだし《集合した中隊/Collected Company》からめくれてもラッキー
2マナと非常に軽く《Elvish Spirit Guide》から1ターン目に出せる
最近ではVintageでも猿で溢れかえっている為強くお勧めする一枚
伝説のクリーチャーの為あまり多く採用できないし、白マナ出せる土地が1枚しかないのと、なぜかエルフの恩恵を受けることができないので1枚採用
・《Elvish Spirit Guide》4枚
生ける《Mox Emerald》
序盤の展開を支えるだけでなく、見えないからこそ奇襲を仕掛けやすい1枚
《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》の起動や《集合した中隊/Collected Company》、《忍耐/Endurance》などの突然の仕掛け、ピッチのコストに充てられる万能さ 更には自身もエルフなため《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》のエルフ全体強化の恩恵を受けることができる
《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》と同じく縁の下の力持ち的存在でもあり、Vintageでもこのデッキが通用する一番の要因だと思っています 当然4枚採用
・《忍耐/Endurance》3枚
緑の3マナのエルフ
MH2で登場した化け物クリーチャー
ピッチで唱えられるに飽き足らず、瞬速・到達もついていて
なおかつ3マナと素出しも容易でスタッツは3/4もあるしおまけに墓地対策もできると…
近年のクリーチャーは本当に質が高いですね…
3/4というスタッツはVintageにおいては非常に優秀で《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》が作る鹿を一方的に止めることができる 更に瞬速持ちなので返しで《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》に殴りかかることも可能 運が良ければ《タルモゴイフ/Tarmogoyf》も一方的に止めることができる
墓地対策能力も大変優秀
Vintageでは墓地を使うデッキは多く存在し多くのリソースを割かなくてはいけない為、この子が登場するまでエルフは冬の時代を過ごしてきました
そんな中でもメインでクロックを損なわず、無理なくデッキに入るこいつはさながらエルフの神様のような存在
相性差もある程度改善されました
ピッチで手札消費も激しいためメイン3枚の採用にとどめています
・《船殻破り/Hullbreacher》1枚
青の3マナのエルフ
ドロースペルが強力な環境において瞬速で出てくるこいつは奇襲性も高く、なおかつシングルシンボルなこともあり容易に出しやすくなっています
似たようにドローを咎める能力のエルフで《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》がいましたが
マナが重く(色的な意味で)、奇襲性も薄いため採用を見送りました
《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》の登場で打ち消されなくなったので、採用はありかと思います
皆さんも環境を見極めて採用してみてください
・《鏡の精体/Mirror Entity》1枚
白の3マナのエルフ
一見ネタ枠に見えるが、フィニッシュ手段に乏しいこのデッキにはなくてはならない存在
《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》や《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》はよく《真髄の針/Pithing Needle》で指定されてしまうので裏のフィニッシャーとして採用しています
《集合した中隊/Collected Company》から捲ることもできるし、《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》とも相性抜群です
皆さんも騙されたと思って採用してみてはいかがでしょうか?
・《輪作/Crop Rotation》1枚
《エルフの開墾者/Elvish Reclaimer》とほぼ同じ採用理由
こちらはインスタントだし気軽に打てるのが高評価
但し《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》がいないとかなりリスキーなため油断は禁物
《精神的つまづき/Mental Misstep》1枚
やべぇ打ち消し
そりゃLegacyで禁止だわ 特に多くを語る必要がない みんなも3ドローをがんばって打ち消そう!
制限カードのため1枚
・《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》3枚
対戦相手に基本土地をあげてしまうも、パーマネントなんでも破壊できるのは強い 《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》のおかげでなんでも破壊できる《突然の衰微/Abrupt Decay》 に大変身
Vintageでは多くのデッキが基本土地を採用しておらず、多くても1枚採用なので唱え得なスペル
ただし、パーマネント破壊したら島を持ってこられて《Ancestral Recall》を唱えられることもあるので細心のご注意を
Vintageは1枚から逆転されるなんてざらなので…
現在はお試しで3枚採用
ここから増えたり減ったりするかも
・《悪魔の教示者/Demonic Tutor》1枚
万能サーチ呪文
なんでもサーチできるカードが弱いわけがないため採用
似たようなカードに《吸血の教示者/Vampiric Tutor》があるが
・確実にハンドに入れたい
・2点ルーズが個人的に嫌
・精神的つまずきで打ち消される
以上の理由によりこちらを採用しています
制限カードのため1枚
・《飢餓の潮流、グリスト/Grist, the Hunger Tide》1枚
お試し枠
Legacyでも1枚採用しているレシピをよく見るので採用してみました
+1は《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》の餌を落とせる点やトークンによる《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》のマナの確保ができる
-2は《ドルイドの誓い/Oath of Druids》から出てきたクリーチャーや憎きを《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》倒せるのでかなり使い勝手がいい 2回連続で使えないのが悲しい点
-5は決まらないので無視で
《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》から打ち消されずに出てくるのはもちろんのこと、《集合した中隊/Collected Company》からも駆けつけてくるため面白い動きができます
今のところ定着予定ですが、のちに紹介する《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》に変えるのもあり
だってあいつ強いんだもん…
・《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》1枚
うんち
大っ嫌いだけど使わざるを得ないほど強い
《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》のおかげで安心して唱えられるのもポイント
このデッキだと相手は《紅蓮破/Pyroblast》をサイドアウトしてくれるので安心して定着してくれます
個人的には早く制限になって欲しい1枚です
・《集合した中隊/Collected Company》4枚
このデッキの中核を成す1枚
《自然の秩序/Natural Order》とは違い色を選ばず3マナ以下のクリーチャーなら2枚場に出せる
奇襲性が高くいきなり出てくるヘイトベアーに相手は悶絶間違いなし
ランダム性が強いためそこはご愛敬
当然4枚採用
・各種デュアルランド
枚数は上から2枚1枚1枚
《Bayou》2枚採用は《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》をより多く起動するために
・各種フェッチランド
上から採用枚数1枚1枚2枚2枚
筆者は最近までもっていなかったためこの枚数
今なら《霧深い雨林/Misty Rainforest》と《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》の枚数増やして墓荒らしを装うことができるので
手持ちのフェッチとご相談
散らす理由としてはMUDが1ターン目に《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》を唱えてくるため
こだわりがなければ散らすほうが無難です
・《森/Forest》2枚
《不毛の大地/Wasteland》と《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》が嫌いなため2枚採用
正直1枚でもいいですがあと1枚を何にするかは迷い中
何かいい案があれば募集しています
・《露天鉱床/Strip Mine》1枚
基本土地だろうが関係なく土地を破壊する土地
無色しかでないのは凄くきついが、それ以上に
《The Tabernacle at Pendrell Vale》がきついため採用
Vintageでは《The Tabernacle at Pendrell Vale》以外にも
《Mishra's Workshop》や《Bazaar of Baghdad》など割りたい土地の宝庫なので今後も定着していくと思われる
前述の《エルフの開墾者/Elvish Reclaimer》や《輪作/Crop Rotation》から持ってこられるのも強み
破壊した土地から《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》がマナを出したりと意外と器用な1枚
確率は低いが《忍耐/Endurance》で再度デッキに戻して使い倒すことができるのもポイント
・《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》3枚
Legacyエルフではおなじみの土地
Vintageでもやっぱり強く、《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》の起動型能力のマナ稼ぎや
4マナあって唱えづらい《集合した中隊/Collected Company》のマナの出どころにもなっている
どうしても引きたいなら4枚採用もあり
但し土地が16枚とかつかつなため、後続の土地が引けずにマリガンが多くなると思い3枚に踏みとどめている(本当は筆者が4枚目を持っていないから…)
苦手な《The Tabernacle at Pendrell Vale》に対して1:1交換ができるので
4枚目買う機会があれば買いたいと思います…
サイドボード
サイドボードの各カードの紹介に移りたいと思います
Vintageの各デッキに対するサイドボードのin/outは別記事の後編で書いていきたいと思います
なので今回は紹介だけ…
・《金粉のドレイク/Gilded Drake》1枚
青い2マナのエルフ
お試し枠その1
対オース最終兵器
中隊からも捲れる軽さもGood
でかい生物が入るデッキにはサイド後よく採用します
このデッキは数を並べるため、《ドルイドの誓い/Oath of Druids》を有するオースが大変苦手である そこで除去するよりかは相手の強いカードを頂戴したほうが強いのでは?と思い採用
最近のオースは冬宮式オースが多いため《残虐の執政官/Archon of Cruelty》をよく見る
奪ってあげると相手にあげた金粉ドレイクがそそくさとどいてくれてブロックもできない為優秀
たまに見るオースの《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind》をすり抜けて交換できるのも好印象
サイドのピン刺しは基本的に自由枠なのでお気に入りの1枚を見つけましょう
・《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War's Wage》1枚
白の2マナのエルフ
お試し枠その2
対ファクトデッキのお供
《Elvish Spirit Guide》を絡めれば1ターン目に出てきてお相手をロックしていくことができるし、後手でも間に合うことができるので1枚採用
こちらはアーティファクトをほとんど使わないので無問題
クロックも2/1と悪くないのもいいですね
ファクトデッキはメインでも《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》を採用しているし、緑のスペルではない為1枚だけの採用となっています
ぶっちゃけ自由枠なのでほかのデッキが隆盛し始めたら変えてもいい1枚
・《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer》2枚
黒の2マナのエルフ
対墓地利用デッキのお供
先ほどと同じく《Elvish Spirit Guide》から1ターン目に出てくる軽さと
墓地利用デッキに幅広く刺さる点、そしてパワーが2あるのも採用理由
よく採用される墓地対策である《虚空の力線/Leyline of the Void》
や《貪欲な罠/Ravenous Trap》よりサイドボードを圧迫しないのもポイント
《虚空の力線/Leyline of the Void》は4枚も入れなくてはいけないし、お相手も《虚空の力線/Leyline of the Void》を見越してエンチャント破壊をよく採用しているが、クリーチャー破壊はあまり採用されていない為場もちも相当いい
《貪欲な罠/Ravenous Trap》は0マナで唱えられるのは優秀ではあるが、3枚墓地に落ちた時にしか0マナで唱えられない
採用していた時期もありましたが、唱えられずにもじもじする場面がよく見受けられたので採用見送り
また《忍耐/Endurance》の登場により墓地対策をメインから投入できるようになったため、そこまでサイドに墓地対策を入れずによくなったのもポイントである
忍耐様最高です
・《敵対工作員/Opposition Agent》1枚
黒の3マナのエルフ
お試し枠その3
対Doomsday最終兵器
瞬速もちで奇襲性も高く、中隊からも出てくる
Doomsdayだけでなく、フェッチましましの墓荒らしや苦手としているダークデプスにも有効である
最近のクリーチャーは優秀な能力を持っているにもかかわらずスタッツが高い 最近のクリーチャーはほんとにおかしい
サーチしないデッキ相手にはただの3マナ3/2なので採用しても1枚
・《疫病を仕組むもの/Plague Engineer》1枚
黒の3マナのエルフ
お試し枠その4
対ミラー用のカード…ではなく(そもそもいない)、ビートダウン系のデッキに対応するためのサイド
タフネス1で焼けるクリーチャーといえば
《僧院の導師/Monastery Mentor》から出てくるモンク・トークンが有名
それ以外はデス&タックスから出てくる人間クリーチャーや最近よく見る
ルートワラ達によく刺さる
変わった使い道としては
・The Spyから出てくる《ナルコメーバ/Narcomoeba》たちを指定してあげると、墓地から《戦慄の復活/Dread Return》が唱えられなくなる
・戦慄衆の秘儀術師のクリーチャータイプを指定してあげると墓地からほとんど唱えることができなくなる
接死がついてるのも地味に偉い
お試し枠というのと、3マナと少し重たいため1枚採用
・《巻き添え/Run Afoul》3枚
対オース最終兵器
Legacyのエルフでもお馴染みになりつつある1枚
Legacyでは主にダークデプス相手に入るカードではあるが、こちらではオース相手に入れるカード
1マナと非常に軽く、対戦相手を指定しているためプロテクションに引っかからないのが特徴
冬宮オースがはやる前のオースのフィニッシャー
《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind》や
《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》などのプロテクションを綺麗にすり抜けることができる
またVintageでも一定数ダークデプスがいるため、サイドには多くとっておきたい1枚となっている
《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》の登場以前はよくカウンターされるスペルだったが、登場以降は緑のスペルということもあり、そう易々と打ち消されることはなくなった
但し注意していただきたいのは、盤面に
《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》が出てきた場合
最近はあまり見ないものの、このクリーチャーが場に出てしまうと
《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》が焼かれてしまうので油断禁物である
それを差し置いてでも1枚で状況を打破できるカードのため3枚採用
Legacyでも強いのでみんなも採用しよう!!
俺はFoilを3枚買ったぞ!
・《活性の力/Force of Vigor》3枚
Vintageで今最も使われているアーティファクトとエンチャント対策カード
緑があれば問答無用で入るカード
何ならメインから積んでるデッキも多数存在する
このデッキではアーティファクト対策をメインの
《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》と
《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》に任せているが、最近はオースによく当たるため、もうメイン採用でよくね??と思い始めている
緑のスペルのため当然《アロサウルス飼い/Allosaurus Shepherd》がいると打ち消されなくなる
自分のメインだとピッチで唱えられないが、
《ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle》があるとそれすら気にならなくなる
ピッチコストは軽いものの、序盤の展開を優先したいエルフでは3枚採用にとどめている メイン1サイド3でもありだと最近思っている
・《虚空の鏡/Void Mirror》3枚
MH2の化け物アーティファクト
なぜみんなこれを使わないんだ??と思うほどに強い1枚
MUDの唱えるアーティファクトをほぼ全てシャットアウトでき、青に対してはピッチで唱えるカードたちを即墓地送りにするカード
等々、対MUD専用のサイドボードに見えるが、このカードが一番進化を発揮する対戦相手
それはピッチホロウである
MH2は《忍耐/Endurance》という最高の贈り物を与えてくれた一方、エルフ界隈において悪夢のようなカードを産み落としていった…
そう、《激情/Fury》の存在である
こいつが産み落とされたその瞬間各国のエルフ使いたちは、密かに核の保有を決意したのであった…
冗談はさておき、このクリーチャーの存在は大変悩ましいものであった
MH2以降、添削さんが運営するヴィンテージサーバーでよくフリプしていたが、このデッキ相手にはどうあがいても勝てないのだ
序盤の展開をたった1枚のカードで崩壊させてくるし、なぜか想起で唱えて墓地の《復讐蔦/Vengevine》が返ってくる
本当になんてものを生み出してしまったんだ…
そう思い必死になっていろいろなカードを漁っていた
それは本当につらい日々で、一瞬血迷って
《アゾリウスの造反者、ラヴィニア/Lavinia, Azorius Renegade》を入れてやろうか?と考えてしまうほど参っていた中、
我らがチームボムエッグのメンバーが謙治さんがポツリ…
「《虚空の鏡/Void Mirror》は入れないのか?」
ほんとに目から鱗だった
想起は唱えるのにマナを支払わない為出る前に打ち消してくれる
但しこちらはマナを払わずに唱えるカードがほとんどない
採用しない理由がなかった
また、ピッチヴァインのほとんどのカードはマナを払わずに唱えるものばかり
《虚ろな者/Hollow One》や打ち消し、《激情/Fury》、果てはルートワラに至るまで
ほぼすべての呪文をシャットアウトできる
ピッチヴァインだけでなく、ホガークヴァインにも同じことが言えるだろう
せいぜい打ち消された2枚から《復讐蔦/Vengevine》が戦場に帰ってくるくらい 完全に蓋をすることに成功したのである
またアーティファクトやエンチャントに対するVintageの回答は
《活性の力/Force of Vigor》である
そう、これも色マナを支払わないピッチスペルだ
よってこのカードはそれを心配することなくおけてしまうのだ
おもしろいのはそれだけではない
何とこのアーティファクト、色マナを支払わないと打ち消すのである
そう、打ち消されるのである
やぁ、また会ったね
そう、このエルフが場にいる限り、このデッキに入っている色マナを払わずに唱える《活性の力/Force of Vigor》と《忍耐/Endurance》を自分だけ通すことができるのだ
やっぱこのエルフ頭おかしいわ
最近はメインに《激情/Fury》は入っていないレシピが多いため、サイドに3枚 環境が動けばメイン採用も十分にありなナイスな1枚
~後編へ~
以上メイン+サイドのご紹介でした
後編では基本的なキープ基準や自分が戦ってみた中での大まかなデッキ相性について語っていきたいと思います
この記事を見てヴィンテージに触れるきっかけになってくれれば幸いです
11月14日開催予定の添削杯は、プロキシでの出場もOKなので、ぜひこの機会にVintageの素晴らしい世界に触れてみてはいかがでしょうか?
それでは後編に続きます…
後編できたよ!!!!