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Photo by
09chiharu
あめのひ
時計の針が9時を過ぎた頃ノロノロと起床して溜息。(やってしまった.....まただ...起きれなかった)
重い体を起こして制服に着替え、何限目から行こうか考え始める。特に理由があったわけでもなく、ただ行きたくなかったのだ。
親は私が学校に行っていないことにすら気づいてはいなかった。いや、気づいていたが言わなかっただけなのかもしれない。
いつもは自転車を飛ばしていく学校も、歩いて時間稼ぎをする。周りに制服姿の学生は一人もいない。場違いだ。急がなければ。
それでも足取りは重い。学校までの道のりがとてつもなく長く感じる。(長く感じるようにゆっくり歩いていたせいもあるが)
雨の日は特に気分が沈む。傘をさして歩くと、壊れかけたローファーに水が染み込んで靴下がびちゃびちゃになる。もういっその事帰ってしまおうか。でも帰る家はない。仕方なく保健室の扉を叩く。
気が済むまでゆっくりして教室に上がる。みんなの視線が痛い。空気が変わる。
ああやっぱり休んでしまえば、サボってしまえば良かったと思いながら、机に突っ伏す。
(大丈夫、大丈夫)
自分に言い聞かせながら、過ごす一日はとてつもなく長かった。
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雨の日は色んなことを思い出します。なんとなく回想される匂いや風景が懐かしいです。