マイ・フレンド?
ゴールデンウイークがもう終わる。
待ちに待った9連休だったが一瞬で終わってしまった。サービス業の方々には怒られそうだが、願わくば5月は1か月まるまる休みのゴールデンマンスにして欲しい。
休み中は友人に会ったり、まったり家で休んだりと、それなりに充実していたが、その中には同期と過ごした1日があった。
会うことになったのは、その人から、休暇中、こちらへ帰省してくるから会おうと声をかけられたからだった。その人と私は同じ県内に実家がある。
正直、私はその人のことが少し苦手だった。
以前2人で旅行した際、まったく価値観とペースが合わず一緒にいるのが苦痛に感じたためである。そのときは私の方がイライラしてしまって、かなり態度にもでてしまっていたと思う。この人とは合わないという感覚、嫌われただろうという思い込みと、その申し訳なさもあってあまり2人で顔を合わせたくなかった。
だが、わざわざ声をかけてくるということは嫌われていなかったのか、今回会う前にも帰省時に会えないかと何度か声をかけられていて私は毎回都合がつかず断っていた。
実際、今回は9連休もあり予定がない日も数日はあったので会うことにした。
会った当日は美術館へ行き、昼食をとり、映画へ行き、お茶をして夕食の時間には解散した。
会話はするが、恐ろしく波のない1日だった。
旅行の時のように私がイライラしなかったのはよかったが、盛り上がるタイミングも一切なかったのだ。干渉した美術館や映画の内容は別として、手放しで楽しい1日とは言えない日だった。
その同期と知り合ったきっかけは会社の集合研修で、じつは寮の向かいに住んでいることがわかってよく話すようになった。
自分が転勤するまでは週末はほぼ毎週私の部屋でゲームなどして過ごして遅い時は0時を回るまでいることがあった。
置かれていた環境、過ごしていた時間を鑑みればその人は私と「仲のいい友達」に見えると思うし、私もそうだと思っていた。
実際は、そうだと思い込んでいただけで、やっぱり仲がいいわけではなかったのだと、今回過ごした時間を思い出して強く感じた。
私が自認している「仲のいい友達」と過ごす時間は、たまにしか会わなくても、今回のような気疲れはしないし、必ずどこかに「盛り上がるタイミング」がある。
私は、約束をしても、どんなに楽しみな用事でも、当日になると「面倒くさいかも」と思ってしまうタチなのだが、実際に会って、別れの時間が近づくと、必ず別れが惜しくなる。
今回はどれも当てはまらなかった。
同期に会ったことを、時間の無駄だとは言わないし、だからといって同期を嫌いになったわけではない。でも、楽しかったわけでもない。
「仲のいい友達に会う」という感覚を今回私は持てなかったから、相手はどう思ったのだろう。私は相手を「仲のいい友達」だと勘違いしていたけど、もしかして相手も同じ錯覚に陥っていないだろうか。
お互い出身地ではない場所で、頼れる人もおらず、短い期間の中で多くのプライベートの時間を共有した相手ではある。しかし、だからといって必ずしも「仲のいい友達」になったわけではない。言いたいことがあっても噛み殺してお互いの我慢で出来上がった荒れない関係性で私たちは成り立っている。
正直毎週末夜中までうちにいられたり、誘われたりするのは少し私には重荷に感じることは多かった。しかし相手伝えられず、私はその人との間にちょうどいい距離感を築くことができなかった。
できるだけ1人でいる時間が欲しい私には元も相性の悪い人だったのかもしれない。それがずるずる続いて相手にとっても9連休の中の1日という時間を割かせた挙句楽しくなかったというのは私が横暴すぎる部分も大いにある。
新しい気づき(自分にとってはかなりビッグ)、で、友達一人ひとりと自分の関係性の見方が改めて変わった気がする。
そして、相手に対してひっかる部分があれば、その人を「仲のいい友達」でひとくくりにしないで、自分が疲れてしまうなら無理するなと言いたい。複数で会う方が逆に気楽で楽しいこともある。
気は早いが、「次に誘われたら、どう断ろう、、、」と考えている。(もう誘われない可能性もある)
今回会わなくても、もう少し時間を空けて会うのもいいかもしれない。
人間関係にも、それなりのインターバルが必要だ。