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デイビッドは「友人」
前回の旧約聖書に登場した名前の続きです。今回はアーロン、サムエル、ダヴィデについて見てみましょう。
アーロン
モーセの兄「アーロンAaron」は、ヘブライ語の「アハローンAharōn」に由来します。エジプト語由来の単語で意味は明らかではありませんが、「尊い者」とか「力の山」という意味ではないかと推測されています。東京オリンピックの柔道金メダリストのウルフ・アロンやメジャーリーガーのアーロン・ジャッジで知られる名前です。
アーロンが姓に転化したものには、「エイグロンAgron」「アーロンゾーンAaronsohn」「アロノヴィッチAronovitch」などがあります。
サムエル
「サムエルSamuel」は、ヘブライ語の「シェムーエールSemūʿēl」に由来し、「彼の名は神」という意味です。
サムエルはイスラエルの預言者のことであり、ダヴィデに聖油を注ぎました。この名前は、元カメルーン代表のサッカー選手だったサミュエル・エトオが知られています。
サムエルの女性形である「サマンサSamantha」は、テレビドラマ「奥様は魔女」の主人公サマンサで知られているでしょうか。
サムエルの愛称は「サムSam」や「サミーSammy」です。元メジャーリーガーのサミー・ソーサ(サミュエル・ケルビン・ペラルタ・ソーサ)が有名です。
サムエルが姓になった「サミュエルソンSamuelson」は、著名な新古典派経済学者のポール・アンソニー・サミュエルソンが知られています。
ダヴィデ
「ダヴィデ」は、苦難に満ちたイスラエルの民を解放した英雄であり、メシアです。やがてメシアは、ディアスポラとなったイスラエルの民(=ユダヤ人)にとって、再び栄光の時代をもたらすダヴィデの再来を意味するようになりました。
メシアについては以下を参照してください。
ダヴィデは、一般にフィレンツェにあるミケランジェロのダヴィデ像によって知られています。
ダヴィデはヘブライ語の「ダーウィーズDāwīdh」に由来し、その意味は「愛される」または「友人」です。
英語では「デイヴィッドDavid」あり、ロックミュージシャンで俳優だったデヴィッド・ボウイ、元イングランド代表のサッカー選手だったデイヴィッド・ベッカムなど数多くの有名人の名前があげられます。
スペイン語では「ダビド」で、元スペイン代表のサッカー選手だったダビド・ビジャがいます。
オランダ語では「ダヴィッツDavidsz」であり、元オランダ代表のサッカー選手だったエドガー・ダーヴィッツが知られています。
ダヴィデの愛称には、「デイブDave」「タフィーTaffy」「デイヴィーDavy」があります。
また、ダヴィデから姓に転化した「ダヴィッドソンDavidson」は、言わずとしれたアメリカンバイクのメーカー、ハーレーダビッドソンでよく知られています。
次回に続きます。