欲しがりません勝つまでは
骨董品を買ったら桐箱の底に
新聞紙が入っていた。
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捨てようかと思いましたが
こういうのは一度目を通す。
昭和17年3月の新聞記事か。
普段さわっている骨董品の時代からみれば
つい昨日の朝刊みたいなもんだ。
どれどれ。
「真珠湾奇襲の特別攻撃隊九勇士
軍神として崇められる」
と言う見出しに目が惹きつけられた。
真珠湾攻撃が昭和16年12月だから
その3ヶ月後の記事。
読んでみると真珠湾攻撃の
作戦について書いてある。
「平生から士官と生死を共にする覚悟の勇士
ばかりなので特別の志願者を募ることもなく
平常通りの気持ちでこれに参加しました。」
「全隊員生命は眼中になく、
ただ敵攻撃あるばかり歸るなんぞは
念頭になかった。」
などと書いてありました。
当時この記事を読んでいた世の中の人達は
どのように思っていたのでしょう。
印象操作は恐ろしい。
ついでに昭和17年の流行語を調べてみた。
「欲しがりません勝つまでは」
「月月火水小木金金」
おぉなるほどこれが来たか。
現代ではネタによく使われるけど
こんな世の中は本当に恐い。