支店長と副支店長が同時に解雇される話
メーカー系の会社にエンジニアを派遣する会社に居た時の話。
全国展開をしていたその会社は今も社名を変えて存続している。
当時の東北支店副支店長Zは前職からの知人で次の支店長と目されていた。
当時の2代目社長は前年度に会長からの指名で代表取締役社長となった。
その社長に副支店長Zは期待をされていたのだが..
いろいろと話を聞いていると、社長は現在の支店長NNの事を気に入っていない。指示や方針を理解していないので解任したいという事らしい。
ベトナムにオフショアしろという言葉が流行っていた頃だ。副支店長Zに現支店長NNを早急に切れという内示があったようだ。よくよく考えてみると副支店長が支店長を辞めさせるって事ができるのか?
これは社長が支店長を解任で副を支店長に昇進でよくないか?
なぜ副にこんな事をさせようとしたのか?
ある日、支店長NNと副支店長Zがソワソワしながら事務所に帰ってきた。
東京日帰り出張であったようだ。社長に呼ばれて何か辞令が出たようだ。我々とは一切目を合わせない。目の泳ぎ方がはんぱなかった。これは何かあったな。しばらくすると会議室に呼ばれていくと『私たち二人は今日で退社しますのであとよろしくお願いします』
またー。ご冗談を!という言葉は出す事が出来ないくらい緊迫していた。
これだけの言葉を残しデスクを片付けて次の日から来なくなった。
まさかの二人とも即日解雇。解雇された二人は既婚者で子供もいる。
そんな事がまかりとおるのか?
東北支店はどうなるのだろうか。
しばらくすると東京の社長から電話が来た。これからはあなたと〇〇さんで二人で頑張ってください!東北支店は別の支店長が兼務しますので、内部はあなたたちでなんとかしてください!あなたなら出来る!
あなたが時期支店候補です!
なんともすごい激をもらったが、支店長にはならんよ。なるわけないやん。
そう心の中で呟いた。明日は我が身だなと。やばい会社に入ったもんだ。
支店長と副支店長が解雇された理由として売上げが目標値に届かないという事だが、解雇されるほど悪くない。前年度と比較してもそんなに悪いというわけでもない。何かほかに問題をおこしたのか?
極論、落ち度なんてなくていい。やめてほしけれゃ無理やりでもやめさせる。中小企業って大企業と違ってコンプライアンスありそうでない。まともな事を言っても通じないって事もある。一瞬先は闇。この頃から顔色を変えない芸風になっていった。
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