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AI音声エージェントとは?AI音声エージェントの仕組み、メリット、事例を解説

AI音声エージェントは、音声認識や自然言語処理(NLP)などの技術を活用し、ユーザーと音声で対話するインテリジェントなAIシステムです。
AI音声エージェントにより、ユーザーは音声を通じて情報の取得やタスクの実行など、何かしらの目的を達成することが期待されています。

2025年、AIの進化、音声認識、TTSの進化、音声チャットレスポンスのリアルタイム化、そしてAIエージェントへの期待などの背景により、AI音声エージェントも様々なビジネスに導入、活用されていくことが予想されます。
しかし
「AI音声エージェントって何?」
という方もまだまだ多いでしょう?
そんな方々に向け、今回は、AI音声エージェントの仕組み、メリット、そして現在までの事例を解説していきます。

ちなみにAIエージェント全般を解説した記事はこちらです。
https://note.com/yoshihirosaito/n/n7b21d781a659

AI音声エージェントはAIエージェントの1分野と考えて良いでしょう。
ただし音声というのは、人間とAIをつなぐインターフェイスとしては、かなり重要なものとなるのでAIエージェントの中でもAI音声エージェントは、押さえておかなければいけない重要な分野であると言えるでしょう。
AIエージェント自体が、真の実現については、まだ期待されている(だけ)の段階でもあるので、AI音声エージェントについても、まだ先を明確に見通せるわけではありません。
AI音声エージェントと呼ばれながら、高性能なAIチャットボット(もちろん高性能ですごいですが)と言うケースもまだまだあります。
(SIriやAlexaだってそうかもしれません、、、)
しかしAI音声エージェントが、これまで実現できなかったことを実現可能とする技術のため、多くのビジネスチャンスが期待できることは間違い無いです。
参入するならいち早く、と考えている企業様も多いことでしょう。



AI音声エージェントの概要

AI音声エージェントは、高度な音声認識、自然言語処理(NLP)、機械学習を活用し、電話やスマートデバイスを通じてユーザーと対話するインテリジェントなツールと考えられます。
単なる音声アシスタントの枠を超え、質問への応答やタスクの自動化、複雑なプロセスのサポートを自律的に行えるのが特徴です。
たとえば、携帯電話に「定期購入プランの最新情報を教えて」と話しかけると、即座に回答するだけでなく、適切なアップグレードを提案することなどが可能です。
これにより、消費者にとってはユーザー体験の向上、企業にとっては業務を効率化、などを実現することができます。


AI音声エージェントの仕組み

AI音声エージェントの仕組みを知るために、その動作をステップごとに説明します。

1,音声入力
ユーザーがデバイスに話しかけ、音声信号として送信されます(例:「配達スケジュールを変更したい」)。

2,音声認識(ASR)
音声をテキストに変換。アクセントや話し方を考慮し、正確に文字起こしします。

3,自然言語理解(NLU)
変換されたテキストから意図を解析し、必要な詳細情報を特定します。

4,処理と意思決定
必要に応じてデータベースや外部システムにアクセスし、適切なアクションを決定します。

5,応答生成
自然な会話形式での返答を生成します(例:「配達スケジュールを金曜日に変更しました」)。

6,音声合成(TTS)
テキストを音声に変換し、ユーザーに聞き取りやすい形で提供します。

7,音声出力
生成された音声を何かしらのデバイスで再生し、ユーザーに伝えます。

複数のAIテクノロジーが組み合わされているのがわかりますね。


AI音声エージェントのメリット

AI音声エージェントを使うことでどんなメリットが考えられるでしょうか?
今考えられるメリットをいくつかあげてみたいと思います。

1,顧客体験の向上
24時間365日の対応で、待ち時間をなくしユーザーのストレスを減らす。

2,業務の効率化
繰り返し業務を自動化し、人的リソースを高度なタスクに集中させることができる。

3,グローバル展開のサポート
言語対応で国境を越えたサービスを提供可能。
完全なマルチリンガルであることはAI音声エージェントの大きなアドバンテージです。

4,データ収集と分析
ユーザーインタラクションから顧客傾向を把握し分析することができる。

5,コスト削減
人件費を抑えながら、顧客サポートの質を高めることが可能。

AI音声エージェントのビジネス事例

AI音声エージェントのビジネス事例をいくつか挙げてみます。
とはいえ 完全なAI音声エージェントと言うよりは最先端のAI音声チャットサービス、と言う内容が多いですが、AIエージェント自体がこれから進化するであろう分野ですので、これら事例についても今後の進化、さらにはここにないより新しい事例も今年は出てくるはずです。
今後のAIの進化により今まで実現できなかった全く新しいビジネスがこれから生まれてくるのも間違いないと思っています。
まずはこれまでの事例をいくつか解説します。

VOCAI

VOC.AIは、2021年にシリコンバレーのAI企業で、 高機能のAI音声チャットを企業に提供する サービスを行っています。
主なサービスには、高機能のAIチャットボット提供やチャットレビュー分析ツールがあります。
Shopifyなどのeコマースプラットフォームと統合、Amazonセラー向けのツール提供、などが特徴で、 ネットショップ運営企業など、eコマース関連企業の業務効率化ソリューションを提供してるようです。

Cerence

Cerenceは、音声認識、音声合成、自然言語理解などのAI対応音声技術をクラウドベースで提供している企業で、日本にも音声AIのクラウドサービス拠点を開設しました。

Vapi

サンフランシスコを拠点とするスタートアップ企業Vapiは、人間のオペレーターとほぼ区別がつかない品質のAI音声エージェントを提供しており、企業向けにコールセンターの自動化ソリューションを提供しています。

Bland

Blandは、企業向けにAIを活用した電話対応自動化 ソリューションを提供する企業です。
営業、カスタマーサポート、社内業務など、さまざまな用途に対応しているのが 特徴です。
2023年にY Combinatorから支援を受けて設立されたそうです。

今後のAI音声エージェントについて

AI音声エージェントは、 その実現は、まだこれからと期待されている段階です。
どのように進化し普及していくのか?いかないのか?もまだわかりません。
しかし期待されている通り実現できれば、ユーザーにとって新しい体験、企業にとってはコスト削減や業務効率化をもたらしてくれるでしょう。
また多言語対応や、今までできなかった何かの機能との連携、はAI音声エージェントだからこそ初めて実現できるものになるかと思います。
多くのビジネスチャンスがあるのは間違いないです。

弊社もいろいろなアイディアを練っておりプロトタイプの作成などもしていますが、企業様で、何ができるか興味がある、と言う方いらっしゃいましたらぜひご連絡ください。
AI音声エージェントによる新しいビジネス価値の創造のサポートをさせていただきたく思います。

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