自主制作の結婚式「Wedding Camp」を北海道八雲町で開催しました
2024年9月末に地元である八雲町で自分が運営している廃校キャンプ場ペコレラ学舎で結婚式を開催しました。
結婚式といっても、プランナーにはお願いせず完全自主企画、会場の飾り付けも自分たちで行い、フルコースもなし、お酒はキャッシュオン、2日に渡って開催など一般的な結婚式ではないものを開催。
学生の頃に式場でバイトしたり、友達の結婚式に何度か参加するうちに、自分の結婚式やるなら地元で外からたくさん仲間を呼んで一般的じゃないものやりたいなとずっと思っていたので、それが今回達成できてとにかくハッピーな1日でした。
そんな僕らが作ったWedding Campに込めた想いを当日を振り返りつつ、いくつかここで共有できたらなと思います。
みんなで作る1日
結婚式をプランナーでもなく、新郎新婦だけでもなく、みんなで作れたら最高だよね?って言葉から始まった今回のWedding Camp。最初はどうやってみんなに関わってもらうかすごく悩んでいたけど、結果的にたくさんの皆様に助けていただいて最高の1日ができました。
ここでいくつか内容を紹介していきますね。
①ボランティアスタッフによる会場設営、当日の運営、撤去
実は会場となったペコレラ学舎の装飾やステージ、椅子、テーブルなどは全てボランティアスタッフと一緒に2週間ほど前からコツコツと作り上げてきました。
総勢20名ほどのボランティアスタッフは全国各地から駆けつけてくれて、1週間以上ペコレラに滞在しながら一緒に会場装飾のアイディア出しや作ったり飾ったりを繰り返してあの形になりました。
当日も受付や音響、ライティングに焚き火、キャンプファイヤーなど多くの役割を担ってくれて、みんながいなくては実現出来なかったイベントだったなと改めて実感しています。(実はイベント終了後も八雲の農業で人手が足りないところにお手伝いで入って2週間以上滞在していた人が結構いました)
②コンテンツを全て信頼のおける仲間に依頼
当日たくさんあったコンテンツは全て僕らが普段からお世話になっている仲間にお願いしました。みんなにもっと知ってもらいたい面白い人たちが僕らの周りにはたくさんいて、そんな思いからなるべく多くの人に表に出てもらっています。写真と共に紹介させてください。
その他にも入場曲を作ってくれた札幌の映像クリエイターの谷やんや、個性豊かなボランティアメンバー達と、まだまだ紹介したい人はたくさんいるのですが、きりがなくなってくるのでこれくらいまでにしますが、本当に多種多様な仲間に恵まれてるなと改めて実感しました。
③アクティブに当日を楽しんで場を盛り上げてくれた参加者
通常の結婚式と違って、自分の席もなければ料理も運ばれてこない、そんな主体性を求められるイベントで参加してくれた皆さんが積極的に自ら楽しんでくれたおかげでとっても素敵な会になったと思います。
たくさんの出会いで溢れる1日
結婚式をやると決めた時に一番最初に思ったのは、参加した人たちが良い出会いに恵まれるイベントにしたいなということでした。
通常の結婚式だと知り合いで席が固められていて終わるまで基本は動かないので中々新たな出会いは難しいのですが、今回は席も決めず自由に動けるようにし、音楽ライブに、焚き火やキャンプファイヤーなど様々なコンテンツを用意しました。
最初はワークショップとか強引に初めましてをする設定も考えたのですが、それなりの空間と私たちが呼ぶメンバーなら勝手に仲良くなるよねってことでお任せにしました。
そして本当に予想通りで、たくさんの初めましてで溢れていた会場を見れてとっても嬉しかったです。特に子供達は遊ぶ場所もたくさんあったのもあってか一瞬で仲良くなってましたね。
しかも、もう既に結婚式で出会った縁が続いているという情報もちらほら入ってきてます。たけたけがHANKEに行ったり、パンディーが鶴居村のハートンツリーに行ったりと(実名すんません)嬉しい限りです。他にも知らない所で色々続いているんだろうな〜
道南を味わう
道南・八雲町で暮らしていると、本当に食の素晴らしさに毎年感動しています。特に四季を感じさせてくれる旬の食べ物を旬な時期に食べる幸福度は田舎、特に道南ならではなんだろうなと思っています。
そんな道南の豊さを、たっぷりと参加者の皆さんにも楽しんでもらうため、今回提供させてもらった食事は基本的には地場産の旬なものを中心に出してもらいました。
そして幸運にも私たちの希望を100%叶えてくれる最高の料理人の友人がいたので、当日最高の料理を提供することができました。
以下で説明させてください。
日中の軽食
シェフ:
①りょうすけさん(乙部町で米農家をしながらキッチンカーでアメリカ南部料理を提供していたり、ハンターもしていたり)
②みどりさん(乙部町で地域を元気にするためのイベントを開催したり、料理開発などを行っている)
内容:
・ベニエ(乙部町産きな粉)
・チリビーンズ(乙部産ハチミツ)
・枝豆の塩茹で(八雲町産たまふくら)
・ポテトチップス(厚沢部町産メークイン)
・キンパ(乙部町産ふっくりんこ、厚沢部町産舞茸ほか)
最高においしかったですね〜
特にたまふくらって枝豆は道南で秋にしか食べられない最高にうまい品種なので是非また来年食べに来てください!
ディナー
シェフ:のぶさん(北斗市のエシカルシェフ。Pokkedishというレストランを運営している)
内容:写真参照
これはもはや料理ではなくアートでしたね。
実はあれは八雲の海から会場のペコレラまでのマップを料理で表現していて、環境問題や食問題、コミュニティについても考えるきっかけになる内容でした。
サステナブルがいいじゃん
会場であるペコレラ、そして私たち夫婦のコンセプトとして「サステナブルがいいじゃん」というのがあって、今回のイベントもなるべくゴミがでない設計にしています。
学生の頃に2人とも結婚式場でのバイト経験があって、その際に大量に破棄されてる料理や飲み物をみてきて、そういった場面をなるべくなくしたイベントにしたいという思いをこめました。
普段はキャンプ場なので150人分の食器などはあるはずもない中色々考えて、参加者には再利用できるタンブラーを配布。このタンブラーのデザインはうちの教育事業で行っている地方の子供達の将来の選択肢を増やすための体験型のアフタースクール「やくもの寺子屋」に通っている小学4年生の生徒のどかに描いてもらいました。
日中の料理は基本的には皿も箸も不要で手で食べれる仕様に。
ディナーは自然分解が可能なサトウキビの絞りかすバガスで作られた使い捨てプレートと国産の木材でできた割り箸と、使い捨ての素材にもこだわりました。
その他にも食べ残しが出ないように全てビュッフェ形式にしたり、お酒もこだわりのクラフトビールやワインなどをキャッシュオンで買える仕組みにしたりと通常の結婚式とはだいぶかけ離れた内容になりました。
ちなみに会場の装飾も基本的には再利用をしていて、捨てられるはずの服でガーランドを作ったり、廃材でステージや看板を作り、野花で草加をしたりとボランティアのメンバーと一緒にこだわって作りました。
サステナブルなマインドで生きるって大変なように思えて、実はそうじゃなくてむしろ生活の幸福感が上がったり普通に楽しいんですよね。
そういった気持ちを少しでも今回の仕掛けで共有できていたら嬉しいです。
2日間続く結婚式
今回の結婚式のもう一つ特殊なポイントとして、会場にそのまま泊まれる設計というのがありました。
これはせっかく遠くから八雲に来てくれるならたくさん楽しんでほしいという思いで1日だけでなく2日間続く結婚式というコンセプトにしました。
なので、2次会、3次会などの区切りなく、寝るまで各々が会場でずっと交流を楽しんでくれましたし、2日目の朝はサウナ、午後は八雲巡りツアーを私たちがガイドで行って、夜はアフターパーティーでまたペコレラで音楽やお酒、交流を楽しみました。
参加者の声を聞いていると、2日目の朝の平和な雰囲気が良かったとか、朝サウナでも良い出会いがたくさんあったとか、2日目の音楽も最高だったなど良いフィードバックをたくさんもらって、実施して良かったなと改めて実感しています。
実は最初の企画では1週間続く結婚式なども上がっていたのですが、さすがに2日が限界でした笑
まとめ
結婚式というツールを使って、僕らが普段大事にしているコンセプトを参加者に伝えつつ、良い出会いと発見に恵まれたそんな2日間になったと思っています。
当日も話しましたが、八雲町に住んでる人が結婚式をやるとしたら、基本的には札幌開催がメジャーで次に函館となり、地元で開催する人はほとんどいません。
でもこうして、自分で企画運営することで開催する場所も自分で選べるので、そういった選択肢がもっと地方に増えていったらいいなと願っています。
まだまだ当日や前後の様々なドラマについてもっともっと伝えていきたいのですが、長くなりすぎても大変なので今回はここまで。
気になる方は是非八雲にストーリー聞きに遊びに来てください。
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