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50%OFF!iDeCo運用商品の信託報酬が大幅ダウン!オルカンを含むe MAXIS slimの魅力とは?

退職金・企業年金コンサルティングチャンネルの講師をしております大森祥弘です。

さて、今回の動画では先日、iDeCo、つみたてNISAで大人気の運用商品「e MAXIS slim 全世界株式」はじめ4商品が信託報酬の変更を発表しました。

Twitter界隈が賑やかでしたが、表面的な情報ばかりだったので私のほうで解説したいと思います。

iDeCoや新NISAを始めようと思っていて、運用商品はオルカンがいいと聞いたけどといった初心者の方や中途退職、定年退職後に企業型確定拠出年金の資産をiDeCoに移換しようと思っているといった方はぜひご覧下さい。

YouTube動画はこちらからご覧いただけます


e MAXIS slim オルカン初め4商品の信託報酬値下げ

三菱UFJ国際投信からニュースリリースが出ていたので紹介します。

https://www.am.mufg.jp/corp/press/__icsFiles/afieldfile/2023/08/18/release_230818_1.pdf

私はiDeCo、つみたてNISA関連で今年の衝撃度ランキングベスト3に入ると思いますが、0.1133%以内 → 0.05775%以内にオールカントリー始め信託報酬を引き下げました(新興国株式は数字がちょっと違いますが、気になる方は上記のPDFを参照ください)。

0.05775%で全世界株式の投信買えるって10年前とまったく違う景色で衝撃を隠せないです。バランス型ファンドやターゲットイヤー型でも1%以上の信託報酬もザラなのですが、0.05775%・・・

iDeCoの運用商品という観点では業界騒然のニュースなのですが、全然メディアで報道されませんね(多分、大人の事情)。

信託報酬の取られ方とiDeCo手数料の仕組み

さて、信託報酬の取られ方とiDeCo手数料の仕組みに少々触れたいと思います。

信託報酬とは

信託報酬とは、投資信託の運用や管理にかかる費用のことです。投資信託を購入すると、保有期間中は信託報酬を支払い続けることになります。

信託報酬の取られ方

信託報酬は、基準価額の計算時に信託財産から差し引かれるので、投資家が別途支払う必要はありません。

信託報酬の控除方法は、次のようになります。

- 信託報酬の年率が1%の場合、1日あたりの控除額は、基準価額×1%÷365日です。
- 例えば、100万円分の投資信託を保有している場合、1日あたりの控除額は、100万円×1%÷365日=約273円です。
- この控除額は、毎日基準価額から引かれています。つまり、基準価額にはすでに信託報酬が反映されているということです。
-また、信託報酬には消費税がかかります。消費税率が8%の場合、実際に支払う信託報酬の年率は1.08%になります。その場合、1日あたりの控除額は約295円になります。

iDeCo手数料の仕組み

iDeCo(イデコ)とは、個人型確定拠出年金のことで、老後の資産形成に有利な制度です。iDeCo加入中は以下の3種類の手数料がかかります。

- 加入・移換時手数料:初回のみ2,829円(税込み)
- 収納手数料・事務委託手数料・口座管理手数料:毎月171円~556円(税込み)
- 信託報酬:保有する投資信託から一定率分を毎日差し引かれる

事務委託手数料(確定拠出年金の資産残高を記録してくれる金融機関の子会社、国民年金基金連合会)に支払う171円程度は”手数料無料”と謳っている金融機関でも必ずかかります。

よく、”運営管理手数料無料”というのはこの171円に金融機関各社が上乗せしている200円程度の中間マージンのことです。この運営管理手数料が無料というと、消費者は興味を持ちますが実は無料だと良いといったものではなく長期分散積立投資のiDeCoは信託報酬が高いか安いかが重要なポイントになります。

ですのでこの信託報酬は運用会社、販売会社各社に取っては収益源です。
しかし、e MAXIS slimは信託報酬を半分にします。

なぜでしょうか?

e MAXIS slimが信託報酬を引き下げられる理由

e MAXIS slimが信託報酬を引き下げられる理由として私が考えているものを紹介します。

先手を打った

今後、新NISAが2024年から始まりますので金融機関各社は新NISA特需に向けて、推しの運用商品をとにかく推していきます。また、新たなファンド(商品)を販売することも想定されます。

そんな、状況では信託報酬を引き下げることで新規顧客の囲い込みや現在、ファンドを購入している投資家の離反を防ぐことができます。

*ただ、私は積立投信の代表的銘柄であるe MAXIS オルカンがここまでするとは思っていませんでした。引き下げなくても購入するからです。

他社に合わせた

- e MAXIS slimシリーズは、「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」というコンセプトのもと、公正な比較の対象となる他社類似ファンドに係る信託報酬率が当社ファンドを下回る場合、ファンドの継続性に配慮した範囲で信託報酬率を引き下げることを基本としています。
- 今回の引き下げは、そのコンセプトに基づき、他社類似ファンドの信託報酬率が低下したことに対応するものです。

とあります。

Tracers(日興)、はじめてのNISA(野村)というファンドが実は信託報酬が0.05775%。これに並ぶように設定したわけです。

*今後、Tracers やはじめてのNISAも紹介してまいります。

資産額引き下げ

次に資産額が莫大なため、手数料(信託報酬)を引き下げることができます。e MAXIS 全世界株式ですが、資産額は1兆3千億円もあります。

世界中の人がこのe MAXISを購入して、1兆円を超える資金がファンドに投入されているということです。

これに手数料の引き下げがどう関係するかというと、資産額が多ければ多いほど手数料というのは割安になります。これは金融の世界では常識です。

信託報酬を引き下げるというのはなかなかリスキーです。なぜかというと上げられないからです。ですので、慎重な判断が必要ですが信託報酬を半分にしても採算が取れるという判断なのでしょう。

今後どうなっていくか?

最近のiDeCoやつみたてNISA、新NISAを見据えての金融機関各社の動きは活発で、興味深いものがありますが今度どうなっていくのか私見を述べたいと思います。

ズバリ、インデックス投資派とアクティブ運用派で2つに金融機関も分かれるだろうと思います。

インデックス投資は市場に連動させるという商品の性質上、雑な言い方をすればほったらかし運用です。そのため管理コストも少なく済みますが、インデックス投資は長期保有が前提になります。

「預かり資産額をとにかく増やして採算を取る」インデックス投資を推す金融機関と運用ポリシーとして2%とか6%とかいったパフォーマンスを目指し、iDeCo以外の相談にも乗るアクティブ運用派の金融機関とで二極化しそうです。

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