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第二回:ULS式ノーミングセッション-最初の一歩
第一回ではULS式ノーミングセッションの趣旨を説明しました。ここからは実践編として、ノーミングセッションの進め方とそれぞれのアクティビティの概要をご紹介します。
ノーミングセッションの進め方
ULS式ノーミングセッションでの標準的な進め方とアクティビティはこちらになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1659343265553-ayYCiuWbgk.png?width=1200)
ULS式ノーミングセッションは、「A.プロジェクト情報」、「B.個人の考え」、「C.期待値の交換と合意」の3つのアクティビティで構成されています。アクティビティ毎にアウトプットを作成し、後続のアクティビティに繋げていきます。
ノーミングセッションでは、全員が一か所に集まり、PMがファシリテーションを行います。全員が一か所に集まることが難しい場合はZoomやMS Teamsなどのリモートでの開催で行うこともあります。
所用時間はPM+メンバー4~5名の場合、だいたい3時間ぐらいが目安となります。
あくまで標準フローですので、実際のプロジェクトに適応する場合は、テーラリングして変更や一部割愛することがあります。
ULSでは半期ごとに成果をPM(プロジェクトマネージャー)が評価します。この評価の仕組みをMBO(Management By Objectives)といいます。このノーミングセッションで合意した期待値はMBOのインプットになります。
MBOについては、ノーミングセッション内で実施しないため、本ブログでは取り上げません。
アクティビティ
それぞれのアクティビティの概要はこちらとなります。詳しい説明は後ろのブログで詳しく説明します。
A.プロジェクト情報の共有
一般的にプロジェクト計画書に記載されている目的・ゴール、スコープや体制・役割分担などをPMからメンバーに説明します。
特に何となく認識している大事なことを文書化して、共通認識を得ることがここで実施することです。
B.個人の考えを共有
次は各メンバーに焦点をあてます。PMは自分のやり方を一方的に押し付けるのではなく、メンバーからの意見を吸い上げる姿勢をもつことが重要です。
メンバーごとの自己紹介や、メンバーそれぞれの労働環境を尊重し、それぞれの勤務状況を反映した働き方ルールを明文化します。
C.期待値の交換と合意
「役割分担」で伝えた、PMの意思や期待をベースラインとして、チーム内で擦り合わせを行います。PMからの一方通行ではなく、メンバーが期待していることを尊重して双方向に期待値をすりあわせを行います。
ULS式ノーミングセッションは最終的には「期待値の交換と合意」という成果物にまとめます。ここではメンバーとプロジェクトの"やりたいことベクトル"をあわせて、最終的に個人の目標と、プロジェクトの目標をリンクさせることによって、チームの力を最大化させることがノーミングセッションの最大の目的です。
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繰り返しの実施
プロジェクトによっては1年以上など長期にわたるものもあります。開始時点で、プロジェクトのすべてのことを予測することはできませんし、情報も限られています。その時点でわかっている情報を元にノーミングセッションを実施します。
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その後、プロジェクトの状況や環境が変わった際に、あらためてノーミングセッションを実施することにしています。状況が変わらなくとも、メンバーの志向が変化してやりたいことが変わっているかもしれません。そのため少なくとも半年に一度程度には実施することが望ましいです。
また、プロジェクトを経てお互いを知った状態であらためてノーミングセッションを開催することで、対話が深まりあらたな発見が得られることもあります。
ULS式ノーミングセッションでは、1回やって終わりでなく定期的に実施することがポイントです。
まとめ
今回はULS式ノーミングセッションの全体像を紹介しました。少しイメージがわいてきたでしょうか?
次回以降ではそれぞれのアクティビティを具体的に掘り下げて解説していきますので、ついてきてください。
ではまた!!
このブログではチームビルディングの方法論 ULS式ノーミングセッションを紹介しています。
第一回:ULS式ノーミングセッション
第二回:ULS式ノーミングセッション-最初の一歩 ←いまココ
第三回:ULS式ノーミングセッション-A.プロジェクト情報の共有
第四回 - ULS式ノーミングセッション-B.個人の考えを共有
第五回 - ULS式ノーミングセッション-C.期待値の交換と合意