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第二回Rappers選手名鑑 XXXTentacion, Lil Pump, Pouya, etc.
第一回のNOTE見た人はわかるんですけど、10代のためのHIPHOPってプレイリストを先週ローンチしました。今週の新曲をいくつか追加してるんで、良かったら聞いてみてください〜。US HIPHOP知りたいけど、どっから聴けばいいかわからないって人が周りにいたら是非おすすめしてあげてください。もちろんママとかパパにも教えてあげてね。
あと、プレゼント企画でLil YachtyのTシャツ出てるんで良かったら、こっちもどうぞー。うまくいけば、プレゼント企画第二弾もあるらしいです。
#10代のためのHIPHOP が、Apple Music、Spotify、LINEでも解禁‼️
— Digster@音楽好き集まれ (@digster_jp) June 20, 2019
USのHIPHOP専門誌『XXL』から「FRESHMAN CLASS」候補も盛り込んだ25歳以下の若手ラッパーを集めた毎週更新の要チェックなプレイリスト🎧
公開を記念して、フォロー&RTで
Lil YachtyのTシャツかキャップを抽選🎁
〆切:7/4(木)
第一回はちょうどXXL Freshmanに被ったのもあって、そこに絞って紹介しました。今回はXXXTentacionの死から1年経ったので、彼の出身地マイアミから10組のラッパーを紹介します。
今からちょうど1年ほど前、インスタを見ても、ツイッターを見ても、どこを見てもXXXTentacionやLil Pumpらの奇行で埋め尽くされていました。パンクロックとHIPHOPを掛け合わせた、マイアミ発の若いエネルギッシュなカルチャーは、どこを切り取ってもとにかく衝撃的でした。2016年から17年にかけて、サウンドクラウドの隆盛とともに、そこを主戦場としていたマイアミのアーティストは一気に日の目を浴びるようになったのです。
そして彼らは、音楽的な才能だけでなく、アホで大胆な私生活も注目されました。楽曲に関わらず、SNSを支配する新たな集団に、世間は一気に引き込まれていったのです。次の一手を考えるわけでもなく、噛みつきたい相手に噛みつき、お金をばら撒き、伝えたいことを伝える。もちろん伝えたいことは音楽で。
自分は、そういった自由で本気なマイアミ出身のラッパーたちが大好きだったのもあって、今回割と早めにピックアップしました。ちなみに私、マイアミに1ヶ月ほどホームステイしてた経験があるんですけど、あったかくて本当いいとこでした。マイアミビーチで信号待ちしてると「weed and cocaine...weed and cocaine...」ってボソボソ売ろうとする人とかいて、これがマイアミか! ってなったのを覚えてます。
というわけで、今回も25歳以下に絞って10組まとめました。アーティストに関しての記事は書きだめしてたんで、もれなく「である調」なんですけど、気にしないでください。お願いします。
XXXTentacion
ビートを聴いてから15分で完成したと言われる「Look At Me! 」は、革新的なフロウとオーラルセックスの歌詞が受け、フロリダの若いヒップホップシーン大流行のきっかけとなった。20歳という若さで銃撃を受け、命を落とす。私生活の暴力問題は未だ解決されてないが、彼の死はアメリカが抱える大きすぎる問題を露わにした。
-先日、6月18日がXXXTentacionの命日でした。#RIPXXXTentacion
Ski Mask The Slump God
XXXTentacionと共にマイアミを盛り上げたSki Mask the Slump God。共に刺激し合い、成長してきたフロリダのダブルエース。Rolling Loudで見せた2人の伝説のステージは、今後100年は語られることになりそうだ。ダークで奇妙なビートに、ワードプレイを交えたリリックをマシンガンのように吐き出すスタイルは、海を越え、日本のアングラヒップホップシーンにも強く影響を与えている。
Smokepurpp
来日公演も記憶に新しい、Smokepurpp(色々あったそうですが...)。プロデューサーとしての能力の高さに加え、気の抜けたクセになる脱力ラップ、「Remember Me」で見せたメロディアスな曲構成など、彼の引き出しは無限大だ。カニエもその能力を高く評価しており、Lil PumpをHIP HOPの世界に引きずりこんだ張本人としても知られる。
Kodak Black
ここ最近はコントロバーシャルな話題ばかり取り上げられるが、何年もかけて積み上げてきた彼の音楽キャリアは疑いようがない。リリカルなアーティストとは言い難いが、環境を捉えて描写する能力は他のアーティストと比べてもずば抜けている。Drakeも『Dying to Live』に対して「ここ5年間で最も素晴らしいアルバムのうちの一つだ」と高く評価した。
Lil Pump
毎日バカな行動を繰り返し、嘘、ブラフばっか投稿する2000年生まれのやんちゃ者。ただし、彼の人の注目を集め続ける才能は同世代のラッパーの中でも群を抜いて高い。「Be Like Me」では、カニエとキムカーダシアンにシャウトアウトし、MVではエミネムをオマージュ。彼は、何をすればSNSが盛り上がるのか知っているのだ。愛犬にロレックスをつけるだけのただのバカじゃない。
YNW Melly
カニエも彼の才能を高く評価し、「Mixed Personalities」のMVにも出演もしている(超レア)ほど。しかし、プライベートでは大きすぎる問題を抱えており。仲間を殺した罪に問われ、死刑を要求された。そんな中、罪状通りの内容をありのままにラップした「Murdur On My Mind」が、「イカれすぎている」とストリーミングを中心に大ヒット。現実と芸術の境目が曖昧になった例として、今後も議論する必要のある、2019年最重要曲だ。
Pouya & Fat Nick
高校を中退したPouyaは、Fat Nickと出会いBuffet Boysを結成。Youtubeチャンネル「Pouya & Nick Show」を開設。Pouyaが先にラップに興味を持ち、その真似するようにFat Nickもラップを始めた。2019年となっては当たり前となったYoutubeチャンネル開設からのラッパーと言うブレイク方法だが、彼らは8年前からスタートさせており、才能もあった。パーティーを繰り返すマイアミを裏返したような不気味で怪奇的なビートは、淡々と進行する彼らのラップと相性抜群。
Wifisfuneral
2017年、HIPHOPのブームは、ステージからの危険極まりないダイブだった。Wifisfuneralもまたそのムーブメントの中にいたが、彼の場合は過度のパフォーマンスからダイブ直後にボコボコに殴られる事件が発生した。自身のライブで殴られる異常事態であるが、これをきっかけに彼の楽曲も注目を浴びるようになる。18年のXXL Freshmanにも選出された。
Robb Bank$
ニューヨークで生まれマイアミで育ったラッパー。彼の場合は他のマイアミ出身のラッパーとは少し異なるバックグラウンドを持つ。ナルト(アニメ)やTumblrなどナード系のカルチャーから、Sadeを代表としたR&Bシンガーまで、彼が吸収した文化は多岐に渡る。「俺はブラックツイッターラッパーだ」と名乗る通り、インターネットと現実を繋げる面白い能力を持ったラッパーだ。
Denzel Curry
1月19日、恵比寿リキッドは日本で最もエネルギー溢れる場所であったに違いない。2018年のベストアルバムに選ぶ人も多かった『Ta13oo』は、自殺や金など同世代のトピックを、マイアミらしいパンクロックと組み合わせ、高いレベルで表現した。ちなみに、Billie Eilishとめっちゃ仲がいい。
番外編Raider Klan
今から10年以上前、マイアミのアンダーグラウンドから1人のレジェンドが生まれる。Spaceghostpurrpだ。彼は、インターネットを中心に活動の幅を広げる「Raider Klan」という名の新たなクルーを誕生させる。初期のメンバーにはDenzel CurryやXavier Wulfらがおり、質の高さが伺えるだろう。その活動形態は多くの謎に包まれており、何人のメンバーが所属していたかまでは、おそらく誰も把握できていない。
Spaceghostpurrpは「ブラックユースカルチャーを広げ、才能のある若者をフックアップする」と語っており、その考え方はアメリカ中に伝染した。Raider Klan支部は各地に広がりをみせ、マイアミから、メンフィス、アトランタ、LAまでその活動の場を広げる。特筆すべきは、NYでのA$AP Rockyとの交流だろう。最終的には、仲違いが原因で消滅してしまうが、シーンに与えた影響は計り知れない。
これでマイアミ終了です。あと6週間くらいはしぶとくやります。
written by Yoshi