平屋を建てる 21週目
20240910記
土曜日の午前中に現場を訪ねた。玄関のドアは閉じてあるが、鍵はかかっていない。かけなくていいのか? と少しだけ疑問に思うのだが、中に入ってしまえば、工事の進捗を確かめることに夢中になってしまい、そんな疑問は忘れてしまう。
玄関を入って、右手は小さい正方形、左手は大きい正方形である。右手奥のお風呂場スペースにユニットバスが入っていた。ドアを押しあけて中をのぞく。カタログで見てショールームにも足を運び、壁の色を決めた、そのとおりの色が見えた。窓もつけたので日中は光が差しこむ。明るいお風呂場になった。
大きい正方形に移動する。寝室になる部屋に大量の杉板が束になって置いてあった。これはおそらく壁にはるもの。家の外壁の杉板はまだはられていないが、屋内の杉板が先に届いたのか。外壁はまだ防湿シートがはられた状態のままで、杉板がはられるのを待っている状態だ。おそらく、すべての窓の工事が終わってからでないと壁の杉板をはる作業できないのだと思う。窓のなかにはサッシではなく木とガラスを使って窓枠を含め窓全体を造作する(大工さんの手作業で作る)ところが何か所かある。その工事が少し遅れているようだ。詳細設計に時間がかかっているようだった。初期の設計ではすべての窓が造作だったのだから、もっと時間がかかっていたかもしれない。予算の都合とはいえ、窓の大半を既製品にしてむしろよかったのかもしれないと思った。
小さいほうの正方形の外壁はガリバリウムで、先週は玄関との境目を残すのみだったが、そこもすべてガリバリウムがはられていた。こちらの外壁は完成したといってよさそうだった。工事の進み具合、先週からの差分を確認したあとも、僕らは家のなかをあちこち歩きまわっては写真をとったり、感想を言いあったりした。
あまり来すぎると完成したときの感動が薄まっちゃうかなと妻が言う。来週からはいっさい現場を見にくることはせず、完成後に訪れる。という選択肢について想像する。それはとても感動するだろうなと思う。でも味気ない気もする。プロセスも含めて僕らは家をつくることを楽しんでいるのだ。とても贅沢な楽しみである。できあいのものを買うのではないのだ。早く住みたいと思う一方で、ゆっくりと進む工事の、このじれったさも味合わないでどうする。こうやって文章を書いて残せることも、とても幸せなことだと思う。
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