平屋を建てる 28週目
20241029記
土曜日の朝、建築家のNさんからメッセージが届いたと思ったらすぐに電話がかかってきた。室内の壁を塗りはじめたのだが、色についてこれで問題ないか確かめてほしいという。外壁を塗装する時はいくつか色のサンプルを事前に見せてもらったのだが、室内はいきなり塗りはじめたらしい。進行を急ぐ工務店のYさんとNさんとのあいだのコミュニケーションが不十分だったのか、そのあたりはよく分からない。急ぎ、現場を見にいくことにした。
大きな正方形と小さな正方形。2つの箱をつなぐ形でできている家の、小さいほうの内壁がすべて塗装されていた。玄関を入ってすぐの廊下の壁も塗り終わっていた。白い壁にすると聞いていたのだが、思ったよりも黄色っぽい、ピンクっぽさもある、やわらかい感じの色になっていた。うーん、もっとクッキリとした白さでいいんじゃないか? でも、もう塗っちゃってるし。塗装の仕上がりは見事で、とても美しかった。さすが職人さんだなあと感心した。今からそれをやり直せと言うのか? 言えるのか? 言いづらいが、この先ここで一生暮らすのだから妥協はしたくない。ちょうど工務店のYさんもやって来て、塗り直しについて相談すると、彼の顔がひきつった。あ、やっぱり大変なんだなと思ったが、ここで引き下がるわけにはいかない。百歩ゆずって、小さい箱の内壁はもうこのままでいいとしよう。でも玄関は白で塗り直し、これから取りかかる大きい箱の内壁はすべて白にしてほしい。それで話はまとまった。ただ、色のサンプルを用意している時間はない。「うちの壁を見てもらってその白さでよければ同じにしましょう」とNさんが言う。急ぎ、Nさんの自宅を訪ねて見せてもらった。うん、この白さでいいです。奥さんと犬も出てきて挨拶もそこそこに再び現場へ戻った。
Yさんに玄関を入ったところだけは塗り直してもらい、これから塗るところはすべて白でお願いしたいと伝えた。塗り直しは最小限で済む。壁色の騒動のせいで書き忘れるところだったが、先週まであった足場が今週はなくなっていた。家の外観がはっきりと見えるようになった。
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