「死を意識する」ということ。
2020年1月27日、日本の朝に衝撃的なニュースが駆け巡りました。
「NBAの元スーパースター、コービー・ブライアントがヘリコプター事故により死亡」
私は偶然仕事がお休みの日だったのですが、いつも通り社員寮の食堂で朝食をとっていました。
他の先輩や後輩もいましたが、思わず声が出ました。
「ええーーー!!!???」
テレビでこのニュースが流れました。
「私の一番憧れの選手なんです」と説明しました。
朝食を食べ終わって、自分の部屋に戻りましたが、しばらくの間放心状態でした。
信じられませんでした。
41歳でした。
私はいつも、朝一には英語の勉強をすると決めているのですが、今日はそのルーティンすらも破って、このnoteを書いています。
この一個前のnoteにも載せましたが、
昨日、ちょうどこの本を読み終えたばかりでした。
「人間には『死』という明確な期限があるのだから、人生(=時間)を無駄にするな」
というのがこの本の最も伝えたいメッセージでした。
私はあまり「死」について考えたことがありませんでした。
「死」どころか、なんだか全てのことがずっと続くような気分で人生を生きていました。
バスケットボールも、高校や大学の引退はありましたが、チームが変わることはあれど、プレーはいつまででもできるんじゃないか。
仕事も、定年という概念は理解しているものの、40年も先の話だしな。
トレーニングに至っては、それこそ死ぬまで続けられるだろう。
そして、
大切な人と、いつまでも一緒にいられるんじゃないか。
おととい、会社の先輩からこのようなお話をしていただきました。
「東日本大震災の年、結婚した人が多かったよ。やっぱり人って、極限状態の時に、何が大切なのか、誰がそばにいてくれるのか、そして人生は限りあるって気づくんじゃないかな。」
私は中学3年生の時、秋田県で東日本大震災を経験しました。
卒業式の前日でした。
秋田では震度5弱の揺れだったと記憶しています。
14時46分、卒業生は明日に備えて早めに下校だったのですが、私は卒業文集が完成しておらず、学校に残ってそれを書いていました。
揺れが起きました。大きな揺れでした。
ただ、それよりも、家に帰ってテレビをつけ、衝撃を受けました。
私の上司は、宮城県の気仙沼で、外回りの仕事中に揺れに襲われ、その後迫り来る津波から必死に逃げたとおっしゃっていました。途中で会社の車を乗り捨て、高台へ走って逃げたそうです。
その数分後、その車は津波にのまれました。
コービーのニュースで最も感情的になったのが、次女のジアナと一緒にそのヘリに乗っていたことです。
そのジアナの試合に向かうため、チームメイトやその親も乗っていたようです。
搭乗者全員が、亡くなりました。
右がまだ幼い頃の次女ジアナです。今は13歳になり、父親譲りのバスケットボールの才能を発揮しだし、全米でも注目されていました。
私はコービーのプレーや人となりだけでなく、この家族のことまで大好きだったのですが、それに触れると終わらないので、また今度にします。
残された妻のヴァネッサ、そしてビアンカ、ナタリア、そしてまだ0歳のココ。
言葉が出ません。
人生には「死」が付きまとうと、明確に意識させられました。
まだ放心状態ですが、限りある人生を無駄にしないよう、やるべきことに戻りたいと思います。
いや、今日に限っては、この「死」について考えることが、やるべきことなのかもしれません。
これからの人生、大切に生きます。1秒も無駄にせずに。
最後に。
あなたのことを知ったのは、中学2年生の時でした。
私はたまたま、NIKEのKobe4というバッシュを買ったんです。
それからというもの、あなたの虜になりました。
高校に入った時に、Kobe6というバッシュを買いました。
その後の、私のバッシュ遍歴はこのようになりました。
Kobe6 Black⇨Kobe6 Grey⇨Kobe5 USA⇨Kobe5 Black⇨Kobe7 USA⇨Kobe7 Black⇨Kobe6 All-Star⇨Kobe8 iD
大学に入学してからも、
Kobe9 iD⇨Kobe9 Yellow⇨Kobe10 Blue⇨Kobe10 iD⇨Kobe10 Purple⇨Kobe11 USA⇨Kobe11 iD⇨Kobe A.D. iD⇨Kobe A.D. iD
こんな感じになりました。
あなたはたくさんのことを教えてくれました。
努力を継続すること、忍耐力の大切さ、己の身体との向き合い方・・・
そして、「昨日の自分を超え続ける」ことの大切さ。
さらにあなたはついこの間、事故現場で交通整理をしていましたね。
スーパースターにも関わらず、、、
でも、最後に、人生で一番大切なことを教えてくれました。
「人生には期限がある。今この瞬間を大切に生きなければならない。」
ありがとう。
2016年3月26日、ステイプルズセンターで生で見ることができて幸せでした。
生きているうちに会えて・・・
この時、「24」のジャージ買えばよかったかな。
だって高かったんだもん。25000円くらいだったかな。
でも、あの日、「コービーはこのまま無事に引退するけど、41歳で亡くなるよ」と誰かが教えてくれていたら、間違いなく買ったと思います。
やらずに後悔するより、やって後悔したい。
また一つ、大切なことを教えてくれましたね。
Love you Kobe! Legends lives forever.
Rest in Peace. Kobe and Gigi...