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【玉乃丞】猫魔一族の陰謀

親父の危篤ってのは真っ赤な嘘だった。慌てて屋敷に戻ってみれば親父はピンピン。いつも通り玉座みてえな、どでけえ椅子にふんぞり返ってこちらを睨みつけてやがる。まあ、よくある話だ。騙されたオイラが間抜けなのさ。

嘘までついて呼び戻した理由は大体わかっている。た組を抜けて家に戻り、由緒ある猫魔家を継ぐ準備をしろと・・・まあそんなとこだろう。執事のセバスチャン、メイド長のロッテンマイヤーもグルとは恐れ入る。いや、あいつらを責めるのは酷ってもんだ。猫魔家当主にして妖界貴族の重鎮、猫魔男爵様に逆らえるヤツなどいやしない。

まあいい。いつもの様に隙を見て逃げ出してやらあ。・・・と高をくくっていたら、どうもいつもと様子が違う。執事やメイド達の緊張感がハンパない。何より我が親父殿の圧がヤバい。一体全体どうなってんだい!?

「来月の25日、お前は300歳になる」

確かに3月25日はオイラの誕生日だが、歳は忘れちまってた。そうかオイラ、もう300歳になるのか。

「代々、我が猫魔家の嫡子は300歳の誕生日に妖界の実力者方を招き、社交界デビューを飾る習わし」

聞いてない💦

何度もお教えしましたよ、とセバスチャン。つまりなんだ?今回は本気だってのか!?親父の眼光が!・・・メガ粒子砲の様な絶対的質量でオイラを射抜く!助けて!今回は!まじで!ヤバい!!

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