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まつろわぬスーパースター ~天津甕星
神話に出てくる神様の中には、一体何のために出てきたのかわからないお方も沢山いらっしゃいます。物語の筋に明らかに不必要な、しかもさほど活躍もしない不自然な登場の仕方をする神様が結構いるのです。
それは、日本の神話が単なる荒唐無稽な作り話ではなく、モデルとなる史実が存在するからだと言われます。物語上不必要でも、実際にいたのだから仕方ないというわけです。
今回はそんな神様の中から「天津甕星(アマツミカボシ)」をご紹介させて頂きます。
恐らく殆どの方は初耳の神名ではないでしょうか?しかし私はこの神様がとても気になるのです。
その名の通り、夜空に輝く「星」の神様です。とても美しい名の持ち主ですが彼の特徴はそこではなく、まつろわぬ(従わぬ)神であるところです。誰に対してまつろわないのか?勿論、天照大神に対してです。
日本神話はアマテラスがいかにしてこの世を平定したかを説明する物語と言えます。多くのまつろわぬ神々を従わせる、従わぬ時は打ち倒すお話。そしてあまたのまつろわぬ神々の中で、最後まで抵抗したのがミカボシなのでした。
星(ミカボシ)が太陽(アマテラス)に勝てるわけはありませんが、彼は最後まで従わなかった為、粉々に打ち砕かれてしまいます。
最後まで逆らって滅ぼされたのがミカボシなら、最初に逆らって追放されたのがツクヨミでした。星と月・・・太陽の力の及ばない夜の世界で、この二神は何かを企んでいるのかも知れません。吉福の神楽はそんな変わった切り口から、新解釈の日本神話を物語って参ります。
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