妊婦体験と、かっこつけ

妊娠中、プレママ、プレパパの講習会に行くと、パパに重りを装着して、妊婦の大変さを体感しましょう、的なものがあった。うちの夫も、本人の意思とは関係なしに重りを装着され、恥ずかしそうな、なんとも言えない顔をしていた。感想は特になかった。

産後、お食い初めで、結婚式以来、双方の両親が会食した際、その話になった。すると、義父が、

「しかし、あんなものをつけられるなんて、屈辱ですよねえ」と言い、うちの父も同意して、わっはっはと笑い合っていた。

うん、わかるよ。わかるよ。わかるよ!

わかるけど、男の人は、そうやって、ずっと死ぬまで格好つけられるから、いいよねえ…。

女の人は、屈辱とかカッコ悪いとか言ってられんのだよ。そんなこと言ってたら、妊婦検診とかできないわい!

わたしは、産前は、分娩、という言葉が嫌いだった。

ブンベンだよ!だって。

暗くて、なんかくさそうで、痛そうで、せめて、

ふんへん、とか、ぶんへん、とか、にしてよ、と思っていた。

産後は、そんなもんどうでもいい。分娩でいい。

妊娠、出産って、今までの価値観が破壊され、とにかく、ピヨピヨ言ってんじゃないよ!あんたは親なんだよ!と突きつけられ、ギリギリの睡眠時間と痛みと、涙と鼻水と…て感じだった。

うぬぬ。


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