部下をやる気にするコミュニケーションスイッチ~減点主義から加点主義へ!『加点スイッチ』~
上司に認められることが部下のやる気の源泉
メジャーリーグで大活躍中の大谷翔平選手ですが、実はプロとして入団したとき多くの人に「どっちも花咲かない」など二刀流を反対されました。
しかし、当時北海道日本ハムの栗山英樹監督は、大谷選手の投打での資質を見抜き、周囲の批判を受けながらも二刀流で大谷選手を育て上げメジャーリーグへ送り出しました。
これは、栗山監督が大谷選手のできないところを心配する減点主義ではなく、元々もっている資質を認める加点主義だったからできたことです。
これを私たち職場に当てはめてみると、多くの上司はできていないところを「何でできていないんだ!」と減点主義で部下を責めてしまいます。
一生懸命やってきた頑張りや成果を認められずに責められてしまうと部下はやる気を失ってしまいます。
部下にとって、上司に認められた頑張りや成果こそが、やる気の源泉なのです。
赤ちゃんに接する時を思い浮かべてください。笑ったり、寝返りをうったり、ちょっとした成長でも「できたね!すごいね!」と手放しで喜べるのではないでしょか。そこには減点主義はありません。
あるのはひたむきに成長しようとする赤ちゃんの挑戦を素直に喜ぶ大人たちの愛情です。だから、赤ちゃんはすくすくと成長していきます。
部下も赤ちゃんと同じです。できていることを認めてもらえば、できていないことに挑戦しはじめます。
上司の仕事はゴール達成に向けて部下を導くこと
私が仕事をしていた建設業では、建物の完成前には設計図通りにできているかお客様が検査を行います。その準備のため1週間前に担当者へ頼んだ検査書類の進捗確認を行いました。この時点で100%の出来上がりを期待していたのですが、まだ70%の出来上がりでした。
「なんであと30%ができないんだ!」と喉まで出かかりましたが、「70%までできたんだ。お疲れ様」と労いの言葉を掛けることができました。
この言葉を掛けることができたのは、検査合格というゴールを達成するために何が必要か思い出すことができたからです。
その何かとは、残りの30%を終わらせることです。担当者のやる気を奪うことではありません。彼も任された仕事が100%できていないことを自覚していました。だから、私の一言で残りの30%を終わらせるために自分の持てる力を発揮し検査は無事合格することができました。
このようにゴール達成という上司の仕事を思い出し、できているところを認め労いの言葉を掛けてあげれば「加点スイッチ」をおすことができます。
多くの会社が減点主義かもしれません。でも、あなたの職場だけでも「加点スイッチ」をポチリとおせば、飛び抜けた成果を収めることができるでしょう。
自分にも加点主義で!
最後に、一番大事なことをお伝えします。一番大事なこととは、『加点スイッチ』を部下だけでなく自分にも使ってくださいということです。がんばっている自分を認めて「がんばっているね!おつかれさま!」と労いの言葉を掛けてあげてください。
上司のあなたが自分のできないことを責めている減点主義では、部下に対して加点主義になることはできません。上司のあなたが自分にできてこそ、部下にもできるようになります。
最初はできなくても大丈夫です。少しずつ自分に『加点スイッチ』をおしてみましょう。
今回の質問
減点主義、加点主義、どっちになりたいでしょうか?
次回に続けます!お楽しみに^^